低コストグリーン水素製造に向けた水電解用触媒層付き電解質膜「PEXEM®(ペクセム)」の量産受注体制を確立
東京ガス株式会社(社長:笹山 晋一、以下「東京ガス」)と、株式会社SCREENホールディングス(社長:後藤 正人、以下「SCREEN」)は、このたび、PEM*1形水電解装置の中核部品である水電解用触媒層付き電解質膜(以下「水電解用CCM*2」、商品名称「PEXEM®」(呼称:ペクセム))の商用受注に対応できる量産受注体制を確立しました。
東京ガスとSCREENは、2021年5月より、東京ガスが燃料電池開発で培った触媒技術および評価技術とSCREENが保有するロールtoロール方式による連続生産技術を融合した水電解用CCMの共同開発に取り組んできました*3。2025年2月には、SCREENが、自社彦根事業所の敷地内に水素関連事業の部材製造スペース等を備えた新棟(以下「本工場」)が竣工*4し、経済産業省「GXサプライチェーン構築支援事業*5」および国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の支援*6のもと、本工場内に水電解用CCMの量産設備の導入を進めてきました。このたびの量産受注体制の確立により、国内外からの需要に応じて、最大電極面積5,000 cm2の大面積水電解用CCMを国内最大規模となる年産2 GW相当の生産能力で安定的に供給することが可能となります。
商用供給にあたっては、SCREENが製造を担い、東京ガスが販売を担います。今後の需要拡大に応じて、本工場の生産能力を最大年産6 GWまで拡張する計画です。エネルギー企業として水電解用CCMの販売は世界初となります。
東京ガスグループは、経営ビジョン「Compass 2030」で「CO2ネット・ゼロへの挑戦」を掲げています。「PEXEM®」の事業展開を通して、グリーン水素の低コスト化と普及促進を図り、政府が掲げる2050年カーボンニュートラルの実現に貢献していきます。なお、本年10月に東京ガスグループは創立140周年を迎えました。東京を越え、ガスを越え、未来を先取りする企業として挑戦を進めていきます。
SCREENは、事業を通じた社会課題の解決とCSV(Creating Shared Value)の創出により「SCREEN Value」を高め、持続的な成長をめざすサステナブル経営を推進しています。中期計画「Sustainable Value 2026」に沿ってCO2排出量削減を進め、国際イニシアチブSBTiの認定を取得するなど、科学的根拠に基づく活動を展開しています。
| *1: | プロトン交換膜(Proton Exchange Membrane) |
| *2: | Catalyst-Coated Membrane |
| *3: | 東京ガスとSCREEN、低コストグリーン水素製造に向けた水電解用セルスタックの共同開発に合意 (2021年5月26日発表) |
| *4: | 彦根事業所に新棟「S3-6(エス・キューブ シックス)」が完成(2025年2月14日発表) |
| *5: | 経済産業省「令和6年度脱炭素成長型経済構造移行推進対策費(GXサプライチェーン構築支援事業)」補助金採択のお知らせ(2025年1月28日発表) |
| *6: |
燃料電池等利用の飛躍的拡大に向けた共通課題解決型産学官連携研究開発事業/研究開発項目Ⅲ 燃料電池の多用途活用実現技術開発/PEM 形水電解向け大面積CCM 量産製造技術開発(2023年~2024年度) |
<参考>
■会社概要
東京ガス株式会社
| 設立 | 1885年10月 |
| 代表者名 | 代表執行役社長 笹山 晋一 |
| 所在地 | 東京都港区海岸1-5-20 |
| 事業内容 | ガス事業、電力事業、海外事業、エネルギー関連事業、不動産事業 等 |
| URL | https://www.tokyo-gas.co.jp/ |
株式会社SCREENホールディングス
| 設立 | 1943年10月 |
| 代表者名 | 代表取締役 取締役社長 後藤 正人 |
| 所在地 | 京都市上京区堀川通寺之内上る四丁目天神北町1番地の1 |
| 事業内容 |
主に持株会社としてのグループ会社の経営管理業務 |
| URL | https://www.screen.co.jp |
本件についてのお問い合わせ先
株式会社SCREENホールディングス
経営戦略本部 コーポレートコミュニケーション室 広報部
Tel: 075-414-7131 URL: www.screen.co.jp/contact/info
掲載されている情報は発表時のものです。最新情報と異なる場合がありますのでご了承ください。