基本的な考え方

SCREENグループは、自然から享受する水資源を含めた生態系への負荷低減および再生に向けて、事業活動による自然環境への影響を最小限に抑え、ステークホルダーと連携して生物多様性の保全と水環境の維持・改善に取り組んでいます。
生物多様性の保全に向け、事業活動における汚染の防止や地域との連携を通じ、自然共生社会の促進に貢献していきます。

指標と目標

目標と実績

目標:生物多様性に関連した取り組みの強化
2026年3月期実績:
・事業活動における自然資本への依存度や影響を LEAPアプローチで分析
・「SCREENの森」保全活動など地域連携の推進を継続

主な取り組み

自然関連課題の特定

2021年にTNFDが発足したことを受け、LEAP分析を実施し、自然共生に関する「リスクと機会」の特定を進めています。

事業における環境リスク管理

彦根事業所 スクラバー(排気清浄装置)

半導体製造装置事業などの化学物質を扱う実験研究棟にはスクラバー(排気清浄装置)を設置し、化学物質を含んだ排気を浄化後、大気中に放出しています。また定期的な排気成分分析と装置点検を行っており、リスク回避に努めています。
生産拠点で生じる原液廃液はタンクで回収し、産業廃棄物として処理しています。水洗廃液は廃水処理設備において法令基準値より厳しい自主基準値まで浄化し、放流しています。
排出する放流水については、生物に与える影響を把握するWET試験※1による環境影響評価を実施しています。廃水処理施設では24時間監視体制をとっており、浄化した水を放流している川の下流域にはホタルも生息しています。また、緊急時に汚染水を受け入れるための緊急貯槽を設けており、万一の場合にも敷地外に汚染物質が排出されない体制を構築しています。
※1 全排水毒性試験で、Whole Effluent Toxicityの略
  「生物応答(バイオアッセイ)を利用した排水管理手法」のことで、河川や公共用水、事業場排水に含まれる化学物質の影響を総合的に把握・評価する手法

薬液漏洩訓練
洛西事業所 薬液漏洩訓練

彦根事業所、野洲事業所、洛西事業所など化学物質を取り扱う事業所では、薬液の性状に応じた薬液漏洩訓練を定期的に行っています。何度も重ねて訓練を行うことで、万一の漏洩事故時にも迅速な対応が可能になります。

土壌・地下水汚染リスク管理

配管の点検
彦根事業所 地上廃液配管

半導体製造装置事業およびディスプレー製造装置事業の主力製造拠点である彦根事業所では、土壌・地下水汚染対策として、浄化処理が必要な廃液はすべて地上配管で移送しています。
地上廃液配管で廃水処理設備まで移送されるため、目視点検が可能であり、緊急事態に迅速な対応が可能です。この地上廃液配管系統の定期的な点検を実施し、漏洩リスクを低減しています。

防液堤
彦根事業所 廃水処理設備の防液提

廃水浄化工程に必要な薬液を保管する薬液タンクの設置場所には防液堤を設け、耐薬加工を施しているため、万一の薬液漏洩時にも外に漏れない構造となっています。

地下水観測井(かんそくせい)
野洲事業所 地下水観測井

化学物質を取り扱う野洲事業所では地下水観測井を設け、定期的に水質を観測し、汚染の有無を確認しています。

地域連携

創業の地である京都府では、包括連携協定に基づく環境保全活動をはじめ、さまざまな地域の課題解決に積極的に取り組んでいます。

「SCREENの森」保全活動(京都モデルフォレスト運動)

SCREENグループは、京都府の森林を守り育てる「京都モデルフォレスト運動※2」に参画し、森林整備の資金を提供しています。2018年から、亀岡市宮前町宮川区の森林約53ヘクタールを「SCREENの森」とし、従業員がボランティアとして参加する整備活動を計画的に実施しています。
また、当該森林においては、専門家による生態系調査を実施し、地域の自然環境を把握しました。調査結果を踏まえ、生物多様性の保全および森林の健全性の維持・向上に向けた取り組みに活用しています。
周辺の森林から多くの恩恵を受けている当社は、京都府の森林保全活動に協賛し、森林保全に協力、地球温暖化対策に貢献していきます。

creature_forest.JPG

※2 森の恵みを受けている府民が一体となり、京都の森を守り育む運動。京都府では2005年に「豊かな緑を守る条例」を制定し、取り組みを推進している。2006年には、この運動の推進主体となる「社団法人京都モデルフォレスト協会」が設立された(2009年に公益社団法人化)。

京(みやこ)の生きもの・文化協働再生プロジェクト

自然や文化が豊かな歴史のある京都に本社を置く会社として、自然環境や伝統文化への意識を高め、生物多様性保全への活動を通じて地域の社会貢献に取り組んでいます。2017年12月より、京都市が推進する「京(みやこ)の生きもの・文化協働再生プロジェクト※3」の認定を受けて活動しています(第18号認定)。本社事業所の緑地エリアに(環境省)準絶滅危惧種のフジバカマ、キクタニギクを含む10種類以上の希少植物を育成。このエリアで育てたフタバアオイを葵祭※4に奉納しています。

※3 京都の祭りや文化を支えてきた生きものの保全・再生を実施する団体の取り組みを京都市が認定し、専門家などを派遣して支援するプロジェクト
※4 上賀茂神社で行われる祭りで、祇園祭・時代祭と並ぶ京都三大祭の一つ