当社グループでは、前中期3カ年経営計画「Challenge 2019」のもと、「CSR中期計画」を策定し、この計画に基づき活動を行いました。環境・社会的課題の中から、重点課題(マテリアリティ)を特定しています。特定にあたっては、ステークホルダーとの対話を重要視し、「E(環境)」「S(社会)」「G(ガバナンス)」の3分野に対して、当社に関わりが深く持続可能な社会に影響を与える社会的課題を抽出し、取り組みました。
前CSR中期計画
E(環境)
「環境価値」を創造し、低炭素・循環型社会へ貢献
重点課題 |
環境負荷低減に貢献する
製品・サービスの提供 |
環境保全のための積極的な取り組み |
SDGs |
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KPI(評価指標)
2020年3月期の目標 |
環境配慮型製品・サービスで、CO2削減するなど、事業を通じて貢献している
製品のCO2排出量の削減
2014年3月期比6%以上削減/売上原単位:765t-CO2/億円以下
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事業活動において環境負荷を低減するとともに、森林保全や生物多様性など、積極的な保全活動を展開できている
- 事業所のCO2排出量の低減
2014年3月期比6%以上削減/出荷重量原単位:8.64t-CO2/t以下
- 森林保全や生物多様性など積極的な保全活動を展開する
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3年間の実績
2020年3月期 |
18%削減で目標を達成 |
- 事業所CO2排出量
・22%削減で目標を達成
- 森林保全、生物多様性
・2017年12月、京都モデルフォレスト協会、京都府、亀岡市、および亀岡市宮前町宮川区と「森林の利用保全に関する協定」を締結し、2019年3月期より、年4回のイベント実施、また、2020年3月期は、9.22t-CO2/yrカーボンオフセットを実現
・2017年12月1日に「京(みやこ)の生きもの・文化協働再生プロジェクト認定制度」の第18号として、京都市より認定を受け、希少植物栽培計画策定及び造園完了
・「平成30年度しが生物多様性取組認証制度」において、最高評価の3つ星を獲得
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S(社会)
ディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)の実現と、社会的価値の創造
重点課題 |
健康の確保と、
仕事の質的向上を図る働き方改革 |
多様な人材の育成 |
SDGs |
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KPI(評価指標)
2020年3月期の目標 |
・従業員一人ひとりの健康を確保し、生き生きとした活動ができている
・生産性と効率性を向上させ、ワークライフバランスを実現できている
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・従業員が自らのキャリア形成に主体的・積極的に取り組む
・次世代経営者を含め、後継者育成の考え方、および育成プランができている
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3年間の実績
2020年3月期 |
健康経営度調査結果:上位20%超~30%以内/健康経営優良法人(大規模法人部門)に認定される(2020年3月期)
・休暇取得促進策の拡充、在宅勤務の対象者拡大など、働きやすい環境の整備
・有給休暇取得率:74.5%(2018年3月期)から、83.4%(2020年3月期)に向上
・男性の育児休職取得率:1.2%(2018年3月期)から、90.8%(2020年3月期)に向上
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・階層別・目的別の教育体系・研修プログラムである「SCREEN BUSINESS SCHOOL」により、社員の主体的な成長を支援(新規プログラム開講数:25講座、のべ受講者数:約3,300名)に対する受講率=99%
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重点課題 |
CSRサプライチェーンの推進 |
共生、思いやり、次世代育成を柱とした
社会貢献活動 |
SDGs |

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*1
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KPI(評価指標)
2020年3月期の目標 |
サプライチェーンにおけるCSR行動規範が確実に実践されている |
- 社員が継続して参加できる社会貢献活動の推進
- イベントごとに参加者の満足度をチェックし、満足度 70%以上の達成
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3年間の実績
2020年3月期 |
・2019年7月、SCREENサプライヤー行動規範をRBA(Responsible Business Aliance)*3行動規範に準拠した改訂 |
- 2019年3月期、CSR調査を実施し、SCREENグループ内22社にて具体的な社会貢献活動の実績を確認
- 2019年3月期より年4回のモデルフォレスト活動を実施し、参加者アンケートで満足度95%以上を達成し維持
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*1 社会貢献活動の内容により、関係するSDGsの目標も変わる
*2「 サイエンス・教育の支援」「社会福祉」「スポーツ・文化の支援・振興」「環境保全」「地域貢献」の5分野を指す
*3 RBA(Responsible Business Aliance):責任ある企業連盟
G(ガバナンス)
守りと攻めのガバナンス体制の推進とESG情報の開示
重点課題 |
攻めのガバナンスを支える内部統制・リスクマネジメント体制の構築 |
SDGs |
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KPI(評価指標)
2020年3月期の目標 |
- 関連法規が求める内部統制監査適合を維持
- リスクマネジメントシートのグループ内100%運用とリスク低減効果
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社内通報制度が海外を含むグループ全体で有効に運用されている
- 対応案件完了率 100%
- 通報制度運用状況調査と改善
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3年間の実績
2020年3月期 |
- 監査計画どおり実施対応し、監査適合を維持
- リスクマネジメントシートをグループ内で100%運用を実施するも、自然災害に伴う調達リスクの顕在化など発生
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- 通報対応案件100%対応完了
- 半期ごとのハラスメント相談窓口担当者のチェック、新規窓口担当者への教育を実施
海外現地法人の通報体制・状況調査を完了課題の改善等取り組みを開始
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重点課題 |
ESG情報の積極的な開示と社内外での共有 |
SDGs |
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KPI(評価指標)
2020年3月期の目標 |
CSRに関して国際基準を正しく理解し、実践できていることを前提に、非財務情報の効果的な開示と積極的なステークホルダーエンゲージメント対応ができている
- 統合報告書の発行(冊子版、ウェブ版)
- CSR教育の全部門実施:CSRトーク70%以上の実施率
※ CSRトークは、各部門でさまざまなCSRテーマを討議する取り組み
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3年間の実績
2020年3月期
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- アニュアルレポートで、効果的なESG情報の開示を推進
- CSR教育、特にSDGsの認知度及び理解度を向上させる教育を実施
・「CSRトーク」の取り組みとして、部門単位で四半期ごとにCSRに関する意見交換を実施
実施率:82%(2018年3月期)、81%(2019年3月期)、86%(2020年3月期)を達成 |
グリーンバリュー21(EHS中期計画)
2017年4月からのグリーンバリュー21・フェーズⅣにおいては、フレームワークの長期目標である事業所のCO2排出量(スコープ1+2)とお客さま先での当社製品からのCO2排出量など(スコープ3)を合わせた「バリューチェーンCO2総排出量(売上原単位)を2026年3月期までに2014年3月期比20%削減する」の目標達成に向けて多岐にわたる施策を進めました。
グリーンバリュー21・フェーズⅣの目標と結果
重点施策
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活動内容
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2020年3月期
目標
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2020年3月期
実績
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自己評価
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環境経営
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環境保全
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CO2排出量の改善
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原単位率を6%以上削減*1
(原単位8.64)
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22%削減
(原単位 7.14)
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達成
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エネルギー使用量(原油換算)の改善
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原単位率を6%以上削減*1
(原単位3.92)
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11%削減
(原単位 3.70)
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達成
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廃棄物排出量の改善*2
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原単位率を6%以上削減*1
(原単位199)
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7%削減
(原単位 197)
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達成
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生物多様性保全の推進
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活動計画の達成
※水リスク対策含む
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①「SCREENの森」保全活動を実施
②「京の生きもの・文化協働再生プロジェクト」認定、本社事業所植栽活動を実施
③「しが生物多様性認証」3つ星認定
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達成
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プロダクトEHS
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製品によるCO2排出抑制の貢献
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原単位率を6%以上削減*3
(原単位765)
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8%削減
(原単位 665)
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達成
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環境適合認定製品の拡大
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売り上げ占有率95%以上
※社内グリーンプロダクツ認定
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92%
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未達成
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製品安全エキスパート養成
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認定率2%以上*4
※社内製品安全エキスパート認定
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認定率8%
(製品安全エキスパートを96名養成)
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達成
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製品法規制への対応
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活動計画の達成
※製品含有物質と薬品ガス対策を含む
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①chemSHERPA調査を導入、運用開始
②薬品ガス管理システムHazardManagerの運用が定着
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達成
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防災安全
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安全衛生
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労災発生件数ゼロ
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休業4日以上の労災件数ゼロ
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6件発生
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未達成
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労災ポイントの削減
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グループ全体:250ポイント以下
※社内労災ポイント制度
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530ポイント
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未達成
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防災BCM
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演習実施による改善
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年1回以上の演習を実施
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各チームにて演習実施
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達成
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対策本部運用体制の定着
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活動計画の達成
※Bousaiz運用定着含む*5
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①災害対策本部演習を実施
②安否確認訓練を実施
③Bousaizを運用、機能拡充
④台風大雨の行動計画を策定
⑤BCM体制を見直し
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達成
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健康経営
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健康管理
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疾病休業の低減
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疾病休業日数率 前年度以下
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0.886%
(前年度0.615%)
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未達成
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受動喫煙の無い職場の推進
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活動計画の達成
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各事業所の現状分析および喫煙ルールの提示
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達成
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統合EHS
マネジメント
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マネジメントシステム改訂版へ認証移行
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活動計画の達成
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①ISO14001認証を新規格への移行を完了
②ISO45001、ISO5001認証の新規格への
移行を準備
EHSプロフェッショナル認定制度を導入
(プロフェッショナル2名、エキスパート30名
スペシャリスト21名を養成)
①新EHS情報システムGreen Management Systemを導入、運用開始
②労災事故報告システムを導入、運用開始
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達成
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EHS推進人材の育成
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EHS情報基盤の整備
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*1 2014年3月期比、出荷重量原単位、 *2 廃棄物=排出物-有価物、*3 2014年3月期比、売上原単位、 *4 認定率=認定者/設計者数、 *5 Bousaiz:災害発生時の情報管理システム