出力の手引きWebのはてなブックマーク数

出力の手引きWeb[QuarkXPress]

前の10件1 2 3次の10件

2009年08月13日 | QuarkXPress 8.1リリース(3) - その他の改良点と留意事項

QuarkXPress 8.1における当社で確認した改良点および留意点には以下の様なものがあります。

■ページ原点のPostScript記述の追加
以前の記事「QuarkXPress 8のPostScript対応リリース延期」で説明していたように、TrueflowではQuarkXPressが出力するPostScriptからページ原点(仕上がりサイズ:TrimBox、裁ち落としサイズ:BleedBox)を求める際に、そのトンボ記述を認識する方法をとっていました。この方法の欠点として、QuarkXPressのトンボ記述のパターンが変わるとTrueflow側でもそれに応じた対応が必要でした。
このQuarkXPress 8.1では、それを改善するためにTrimBoxやBleedBoxの値をPostScriptのpdfmark(pdfmarkの説明はコチラ)という命令で記述されるようになっています。この修正により、トンボの記述パターンに変更があっても、処理系の修正の必要なしに対応できることが可能になります。
この修正に併せて、従来のパターン認識が反応しないように、僅かにトンボの記述パターンも変更されています。

■Illustrator ネイティブ貼り込みにおける「不透明マスク」の問題
Trueflow出力の手引き 第13版 P103に記載されている、Illustrator の「不透明マスク」機能を用いたデータが正常に出力できない問題について、「不透明マスク」が正常に出力できない原因は他にもありますが当社が確認していた以下の条件における問題は解決されています。
QuarkXPress 8.1までのバージョンでAIネイティブ形式を配置した場合において、Illustrator CS以前で作成した不透明マスクのオブジェクトが正しく出力できない場合がありました。この様なデータは、Illustrator CS2以上でOpen & Saveしただけでは修正できず、Illustrator CS2以上で不透明マスクを再設定する必要がありました。過去の記事「QuarkXPress 8における留意事項」にも同様の記載があります。
QuarkXPress 8.1ではIllustrator CS以前で作成された不透明マスクも正しく表示/出力されます。「不透明マスク」が要注意であることに変わりありませんが…

■Illustratorネイティブ更新時の問題
同じく「QuarkXPress 8における留意事項」に記載されている「Illustratorネイティブ更新時の問題」は残念ながら修正されていません。Mac OS XのFileVaultがOnの場合は、Illustratorネイティブ更新時にはファイル名を変えるなどして対策してください。以前の記事にも記載がありますが、回避方法は以下のいずれかの方法となります。
・FileVaultをOffにする。
・Illustratorネイティブ更新時にファイル名を変更する。
・更新時に別のディレクトリに移動する。
・更新時にQuarkXPressのプロジェクトを一旦閉じてから開き直してから画像の更新を行う。

■オンラインによるアクティブ化
QuarkXPress 8におけるオンラインアクティブ化は、インターネットにダイレクトに接続されている場合は問題ありませんが、Proxyサーバー経由の場合はhttp、httpsに対してport番号80で設定されている必要があり、それ以外の場合は正常にアクティブ化できません。Webサイト経由や電話などでのアクティブ化の手続きが必要です。


■出力スタイルファイルのアイコン
出力スタイルをファイルに書き出した時に、アイコンが付かなかった問題は修正されていますが、カラーセットアップを書き出した時のアイコンはまだ付きません。

■ウエルカムスクリーン
ウエルカムスクリーンに「期間限定のキャンペーン(~8/1)」などの8.0発売前の情報が表示されてしまう問題も、ネットワークさえつながっていれば修正されます。

[第13版] [QuarkXPress] [FAQ] [解説追加] | 固定リンクこの記事を共有このエントリーを含むはてなブックマーク

2009年08月12日 | QuarkXPress 8.1リリース(2) - 透明サポート

先ほどの記事「QuarkXPress 8.1リリース(1) - 概要」では、QuarkXPressの透明効果オブジェクトがPDF書き出し時に分割統合せずに出力できることを掲載しました。
透明効果オブジェクトを分割統合せずにPDFに書き出す事ができる、ということは言い換えるとPDF/X-4の特徴の一つであるLive Transparencyで出力する事ができると言うことになります。
ただし、QuarkXPressにおけるこの透明サポート機能、3つの注意点があります。
これらの重大な注意点により、TrueflowではこのQuarkXPress 8から出力される透明を含んだPDFをサポートしません。従来通り、Trueflow出力の手引きに記載されているPDF/X-1a運用をサポートします。
また、PDF/X-1aであっても複雑な透明を含んだAIネイティブやPDFをQuarkXPressに配置する場合は、解像度設定に注意が必要です。

■透明が含まれたPDFはPDF/X-4ではない
QuarkXPress 8ではPDF/X-1a出力はサポートされているのですが、透明を含むPDFは出力できても、PDF/X-4の認証はできません。PDFoption2.png

■IllustratorネイティブやPDFに含まれる透明に対する解像度が一律
Quarkの発表した文章では「QuarkXPressの透明効果が…」とあります。これは、貼り込まれるIllustratorネイティブファイルやPDFに含まれる透明効果はLive Transparencyにならない、つまり分割統合されるという事を意味しています。しかも先ほどの記事のスクリーンショットにあるようにPDFおよびAIファイルに含まれる平滑化解像度は一律に一つの設定しかできません。デフォルトでは透明の関係する文字が300dpiになってしまいます…

■QuarkXPressはIllustratorネイティブやPDFの透明を解釈しない
この留意事項は、PDF/X-1a運用でも同じ症状となり、注意が必要です。
この問題は、QuarkXPress 8から存在した問題ですが、AIネイティブやPDFに透明が含まれている場合、そのデータをInDesignに貼った場合とQuarkXPressに貼った場合とでは出力が異なる場合があります。
例えば、貼り込まれるAIネイティブデータに透明効果オブジェクトが含まれる場合、InDesignはその透明を解釈し、貼り込まれたデータの下部にあるオブジェクトも透けて見えますが、QuarkXPressの場合は先に部品単位で分割統合してから下部のオブジェクトに重ねるので、貼り込まれるデータの透明オブジェクトは背景として「白」色と合成されることになり、下部のオブジェクトは透けて見えません。
InDesignの場合は、出力されるPDFの形式に関わらず部品内部の透明属性も解釈して合成されます。

1) InDesignの場合
下図のように、貼り込まれたAIネイティブやPDFの透明も、ベースページの色(M=50%)と合成されています。
InD.png

2) QuarkXPress 8の場合
貼り込まれたAIネイティブやPDFの透明はベースページの色とは合成されませんが、QuarkXPressで記述された透明オブジェクトは当然ですが透明として合成されるので、AIネイティブやPDFと同じデザインでも出力結果は異なります。
QXP.png

[第13版] [透明効果] [QuarkXPress] | 固定リンクこの記事を共有このエントリーを含むはてなブックマーク

2009年08月10日 | QuarkXPress 8.1リリース(1) - 概要

QuarkXPress 8.1アップデータがリリースされました。
PDFoption.png8/4(火)に更新されていました

このアップデータによる改良点について、QuarkはWebサイトで説明していますが、通常のアップデータでは更新されないような新しい機能も含む、大規模なものとなっています。
この中で「QuarkXPressの透明効果が適用されたオブジェクトを、PDFの最終出力時に平滑化(分割・統合)せずに出力できます。」という内容については特に留意が必要です。TrueflowではQuarkXPress 8.1の、この機能が使われたPDFをサポートしません。従来通り、Trueflow出力の手引きに記載されているPDF/X-1a運用をサポートします。

この留意事項も含め、アップデータの内容の詳細については、別の記事として後日お知らせいたします。

[第13版] [透明効果] [QuarkXPress] [お知らせ] | 固定リンクこの記事を共有このエントリーを含むはてなブックマーク

2009年03月05日 | 「白ノセ」トラブルを解決する(3)

これだけトラブルが発生している白ノセですが、この様な問題がある事は結構知られています。また、白のオブジェクトに意図的にオーバープリント指定をする人もいないと思います。
それでも、この手のトラブルは無くならないのは、オペレーション手順の落とし穴に気付いていない事も関係していると思います。
では、どの様なオペレーションをすると、白ノセが設定されてしまうのでしょうか?

■原因1(IllustratorCS~CS4で確認)
墨ノセなど、白以外のオブジェクトにオーバープリント指定された色を、後で白に変更すると、大きな警告*1もなく(小さな警告表示*2はありますが)設定できてしまいます。

ai_warning2.pngai_warning1.png

warning.png

大きな警告は、Illustratorで普通に白のオブジェクトにオーバープリント指定しようとすると表示され、「続行」をクリックすると白ノセになってしまいます。「便利です。」と書かれていますが、どの様に便利なのか不明です。

■原因2(IllustratorCS~CS4, InDesignCS, CS2で確認)
図形オブジェクトの線を黒に、塗りを白に設定し、線の黒にオーバープリントを指定します。その後、「カラー」や「スウォッチ」「ツール」のパレットで「塗りと線を入れ替える」を行うと、線の黒が白になりオーバープリント属性はそのまま残ります。

1)黒の線にオーバープリントを設定する
 →白の「塗りオーバープリント」はグレーアウトしており、白ノセの設定はできない
InD_CS2_op1.png

2)「塗りと線を入れ替える」をクリックすると白の線が白ノセに(下図はオーバープリントプレビューOnの状態)
 →InDesignでは「線オーバープリント」がグレーアウトされ、色を戻さないとをOffにもできない。
InD_CS2_op2.png

■白ノセにならない場合の動作
白ノセにならない場合の動作と、原因と各々のバージョンでの挙動について、以下の表にまとめました。
OP_table.png
AdobeCS以前のバージョンについては(基本的には)ここでは解説しません

■まとめ
この表からも分かる様に、Illustratorで墨ノセオブジェクトを白に変更した場合、というケースで最も多く、気付かぬうちに白ノセ指示してしまう様です。
また、InDesignでの問題はCS3以降では修正されている様です。
ここで挙げた白ノセが指定されるオペレーションは、これだけで全てかどうか分かりません。他にも気付かぬうちに白ノセ指定をしてしまうオペレーションがあるかも知れません。
前の記事にあった無意識のうちに白ノセが出力されるケースも含めて、PDFで出力してAcrobatのオーバープリントプレビューなどを活用する事で、実際に印刷する前に十分チェックしておく事が大切です。
チェックには手間がかかりますが、事故になってから復旧するよりはいいはずです。

最も重要な事は、白ノセのトラブルを防ぐには、データ制作の時点で十分に注意する以外に有効な対策はない、という事です。

<番外編>Illustrator5.5では通常は白のオブジェクトにオーバープリントの指定はできませんが、「すべてを選択」してからオーバープリント指定をすると、白のオブジェクトにもオーバープリントが指定できてしまいます。

[第13版] [オーバープリント] [Illustrator] [InDesign] [QuarkXPress] [解説追加] | 固定リンクこの記事を共有このエントリーを含むはてなブックマーク

2009年03月02日 | 「白ノセ」トラブルを解決する(2)

■結論
正しい白ノセが設定されていないデータを、データ通り処理すれば問題ありません。
TFWhiteOP.png
■Trueflowで白ノセを無視できます。が…
Trueflowでは白色のオーバープリントの取り込みをOn/Offする設定があります。Offにする事で間違って設定された白ノセを無視して、白のオブジェクトを見える様に出力しようという設定です。
しかし、この設定は「入稿データを変更する」ことを意味しており、必ずしも期待通りの出力が得られるわけではありません。
確かに、この設定によって「出力データ」の内部で白色に設定されているオーバープリントは無視されますが、DTPアプリケーション上での白ノセが、そのまま「出力データ」に反映されない場合があり、そうなると出力もTrueflowの設定どおりにはなりません。

■期待通りにならない2つのケース
以下の二通りの出力データ作成時の「内部的な処理」が行われた場合に問題が発生します。

1)白ノセが、白ノセではない出力されない別の記述に書き換えられる
 →これはデータ上では白ノセではなくなるので、RIP側で回避できません。
2)DTPアプリケーション上で設定していない白ノセが出力される
 →RIP側で白ノセを無視すると、見えないはずの白ノセが、白く出力され他のオブジェクトを隠します。

具体的には、データ出力時に以下の様な動作が行われます。

ObjectInspector.png1)DTPアプリケーションでは最適化と称して「白ノセは出力されない」前提で、オブジェクトごと消去したり、白色を特色Separation(分離)カラースペースの「None」という色の0%に書き換えたりする場合があります。色の名前「None」は「描画しない」という予約語です
2)白ノセを設定しなくても、特定のグラデーションやトラップデータにおいて、出力されない前提で白ノセオブジェクトが無意識のうちに出力データに含まれる場合があります。

■具体例
1)の特色「None」になるケースとしては、例えばIllustratorCS4でEPS出力するだけで、白ノセが特色「None」0%になって出力されます。
2)のケースとしては、例えばIllustrator10で特色-プロセスのグラデーションを記述すると、白ノセの記述が入り、白ノセを無視すると白オブジェクトが見える事で、グラデーションの一部が消えてしまいます。

これらの問題になる内部処理はこれだけではありません。また、それぞれ、DTPアプリケーションのバージョンが異なると、挙動も異なります。
Acrobat 9のオブジェクトインスペクタを用いて、どの様になっているか調べてみましょう。

■まとめ
結局白ノセのトラブルはTrueflowの設定では防ぐ事ができないだけでなく、白ノセを取り込まない事が別の問題を引き起こす原因となるのです。Illustrator5.5/8+QuarkXPress3.3/4.1の時代は、もう少し役立つ機能だったのです…

[第13版] [オーバープリント] [Illustrator] [InDesign] [QuarkXPress] [解説追加] | 固定リンクこの記事を共有このエントリーを含むはてなブックマーク

2009年02月26日 | 「白ノセ」トラブルを解決する(1)

WhiteOP1.png
まず、「白ノセ」オブジェクトが消えてしまうというトラブル事例は、現在でもよく聞きますが、なぜ「白ノセ」は消えてしまうのでしょうか?
以前の記事「オーバープリントを正しく理解する」と「オーバープリントを正しく理解する(2) - DeviceNの影響」では、上部のオブジェクトに0%の「版」がある場合は、その「版」に関しては下部のオブジェクトが透けて見える、のがオーバープリントであると説明しました。
「白ノセ」オブジェクトが消えてしまう事も同じ原理で説明できます。
「白」は全ての版が0%になります。ここではDeviceCMYKの場合を例にしています
この「白」にオーバープリント指定された場合、全ての版が透ける事になり、結果上部の白のオーバープリントオブジェクトは消えてしまいます。
白ノセのトラブルは、文字が消えるなど深刻な印刷事故の原因となりますが、オーバープリントの挙動としては正しく、これも「データ通りの出力」と言えます。
オーバープリントプレビューを活用して事前に確認しておく事が重要です。
WhiteOP2.png

[第13版] [オーバープリント] [Illustrator] [InDesign] [QuarkXPress] [解説追加] | 固定リンクこの記事を共有このエントリーを含むはてなブックマーク

2009年02月02日 | QuarkXPress 8.02リリース

QuarkXPress 8.02アップデータがリリースされました。
情報公開にも積極的で、既知の問題だけでなく、詳細な解決された問題の情報も公開されています。
8.01の時の様な、トンボの記述形式の変更はありません。

[第13版] [QuarkXPress] [お知らせ] | 固定リンクこの記事を共有このエントリーを含むはてなブックマーク

2008年10月09日 | QuarkXPress 8のPostScript対応リリース

QuarkXPress 8から出力されたPostScriptに対応するためのTrueflowのパッチが正式リリースされました。
以前の記事QuarkXPress 8のPostScript対応も更新しています。
以下のTrueflowの3バージョンに対するパッチがTrueflowテクニカル・ウェブ・サポート(*1)からダウンロード可能になっています。
・Trueflow SE Ver6.00 TF012
・Trueflow SE Ver5.01 TF143
・Trueflow 3 Ver4.01 TF169
このパッチにより、QuarkXPress 8で出力したPostScriptから、トンボ記述からTrimBoxを認識し、これを原点とした入力処理および面付け処理が可能になります。
(*1)Trueflowテクニカル・ウェブ・サポートとは、登録されたお客様がサポート情報の閲覧、パッチのダウンロードなどを行えるTrueflowユーザー様向けのサービスです。ご登録を希望される方は弊社営業にお問い合わせ下さい。

[第12版] [QuarkXPress] [情報更新] | 固定リンクこの記事を共有このエントリーを含むはてなブックマーク

2008年10月01日 | QuarkXPress 8のPostScript対応リリース延期

以前の記事「QuarkXPress 8のPostScript対応 更新」では、これらのパッチを8月末頃のリリース予定とお知らせしていましたが、本日リリースされたQuarkXPress Ver8.01にも対応するために10月中旬のリリース予定に延期します。パッチ番号などに変更はない予定です。
このUpdateは、全言語共通のインストーラの様です。正式にはQuarkからの情報をご確認ください。

このパッチは、QuarkXPress 8で出力したPostScriptからトンボを認識する事で、TrimBoxを原点とした入力処理を可能にしていましたが、QuarkXPress Ver8.01において、このトンボの記述形式に変更があり、用意していたパッチではQuarkXPress Ver8.01に対応できなくなりました。
この様なQuarkXPressのバージョンの途中で、トンボ記述が変更されるという事は、今まではありませんでした。
今回の修正により、TrueflowではQuarkXPress Ver8.00、Ver8.01以降の両方のトンボ記述に対応します。

正式リリース時には改めてお知らせします。
元の記事である「QuarkXPress 8のPostScript対応」も更新しました。

[第12版] [QuarkXPress] [情報更新] | 固定リンクこの記事を共有このエントリーを含むはてなブックマーク

2008年09月04日 | PDFのトンボ情報

Trueflow出力の手引き 第12版のP38~P40にある塗り足しに関する補足情報です。
Trueflowでは、以下の情報、留意事項に基づき、原則TrimBoxによる原点指定を推奨します。
対応アプリケーション以外では、従来の方法で出力してください。

IdiomRecognition.gif■デジタルトンボ
デジタルトンボ(造語です)とは、PDFに記述されるTrimBox(仕上がりサイズ)、BleedBox(裁ち落としサイズ)等のトンボと同じ様な役割をもった情報の事です。
Trueflowでは、これらの情報を基に面付け処理などを行う非常に重要な情報です。
通常はこれらの情報を見る事はできませんが、Trueflow出力の手引き 第12版のP39「Acrobat 7 / 8 / 9での確認方法」の設定変更により見える様になります。
Trueflow出力の手引きでは、一部の例外を除きAcrobat 6以前について言及していません

■TrimBox、BleedBoxの対応状況Trueflow出力の手引き 第12版 P38
Trueflowでは、InDesignCS、IllustratorCS、QuarkXPress 6.5(6.5はPSのみ)以降の全てのバージョンにおいてTrimBoxをページ原点とする入力をサポートしています。

※この図は概念のイメージです。

■PostScript入力の場合
本来、TrimBox、BleedBoxはPDF固有の情報のはずですが、Trueflow出力の手引き 第12版 P39の表ではPS入力の場合のサポート状況も書いてあります。これは、どういう事でしょう?
Adobe CS系のアプリケーションが出力するPostScriptには、「PDFになった時にこの情報を付加する」という命令(pdfmark)でTrimBoxやBleedBox情報が含まれており、Trueflowはそれを利用します。
また、QuarkXPressの場合は、トンボを付けて出力したPostScriptから、TrimBoxやBleedBoxを求めています。従って、トンボを付けずにPostScriptを出力すると正しく原点を取り込む事ができません。
これは、Acrobat Distillerでも同様の仕組みを持っており、欧米版のQuarkXPress 6.5までで作成した欧米式トンボの付いたPostScriptをDistillerで処理をすると、作成されたPDFにはTrimBoxやBleedBoxが含まれています。
Trueflowでは、欧米版のQuarkXPress 7以降、日本語版のQuarkXPress 6.5以降が作成したPostScriptにも対応しています。

■デジタルトンボと精度
従来の面付け処理における基準点の設定方法としては、ページの中央合わせなどの方法が用いられてきました。
これに代わって、デジタルトンボを基準として面付け処理を行うと、どの様なメリットがあるのでしょうか?
PosrScriptは全てポイント系で表現されています。つまりRIP内部でもインチ系で演算されているのです。
従来の中央合わせの場合、Bleed(塗り足し)込みのPDFを作成し、用紙サイズから中心を求め、Bleedと仕上がりサイズを考慮したオフセット計算を行いページ原点が得られます。
つまり、与えられた用意サイズ、オフセットなどがメートル系の場合、それらの計算において、どうしてもmm-inch変換の影響で演算誤差が発生します。これは累積誤差となるので、「中央を求める」「オフセットをかける」などの演算を重ねるごとに誤差が大きくなり、最悪の場合この影響で面付けのページ付け合わせの部分にスジが入ったりする場合があります。
もちろん、デジタルトンボにもmm-inch変換の誤差はありますが、その演算はよりシンプルなので、理論的に誤差は少なくなるというメリットがあります。
製版処理において、用紙サイズなどの単位もポイントで指定される事が多いアメリカでは、問題になる事が少なかったと思われます。

■留意事項(1) - InDesign 2.0.2から作成したPSを使用する場合Trueflow出力の手引き 第12版 P95
InDesign 2.0.2ではPS上に書かれた記述に誤差があり、BleedBoxがMediaBoxよりも大きく(つまり用紙サイズよりも塗り足しサイズの方が大きい)なり、PDF/Xのチェックに適合しない場合があります。
トンボを付けるなどの方法で、用紙サイズを大きくする事で回避できます。
この問題はInDesignCS以降では発生しません。
しかし、手引きに書いてあるもう一つの回避方法である、「別のバージョンに変換」を行う事により、確かにこの問題は発生しませんが、文字のリフローなど別の問題が懸念されるので、上記の用意サイズの調整による回避方法をお勧めします。

■留意事項(2) - Illustrator CSのArtBoxに関する注意事項Trueflow出力の手引き 第12版 P40
Illustratorでも(QuarkXPressやInDesignに貼らなくても)用紙サイズに基づいた仕上がりPDFを作成する事ができます。
この場合、Illustrator CSでは、クリップで見えないオブジェクトも含むArtBoxが定義され、それを内包するMediaBoxつまり用紙サイズが定義されてしまうので、TrimBoxを原点として処理する必要があります。

■留意事項(3) - QuarkXPress 3.xや4.xの場合
以前の記事「QuarkXPress3.xや4.xのトンボ」にもある通り、QuarkXPress3.xや4.xのトンボは、ポイント単位で切り捨てられ、最大1ポイントのずれがあるので、それを基準に求められたTrimBoxやBleedBoxも同じだけずれます。全ての版で同じだけずれるので、版ズレの原因にはなりませんが、面付け処理では大きな問題となります。
Trueflowでは、専用に開発したQuarkXPressのXtensionを用いて正確な原点を求めていました。

■留意事項(4) - QuarkXPress 6.5以前のトンボは期待通りではない
日本式のトンボを出力した場合、QuarkXPress 6.5以前(3.xや4.xも含む)のトンボは期待される出力ではありません。
QuarkXPress 6.5以前ではトンボの形状がBleedを示していません。(下左図:Bleed=10mmの場合)
QuarkXPress 8の出力結果が期待すべき出力です。(下中図:Bleed=10mmの場合)
QuarkXPress 6.5で、Bleedが3mmならOKかというと、これも僅かにずれています。(下右図:Bleed=3mmの場合を拡大)
結局、QuarkXPress 6.5以前のトンボはBleed=9ptの時のみ正しい形状になる様です。

QXPmark.png

[第12版] [Acrobat] [Illustrator] [InDesign] [QuarkXPress] [解説追加] | 固定リンクこの記事を共有このエントリーを含むはてなブックマーク

前の10件1 2 3次の10件

このページの先頭に戻る