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出力の手引きWeb[第12版]

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2008年10月31日 | AdobeCS系のカラー設定と透明効果

<2010年7月27日追記>
この問題はTrueflow側での対策が完了しています。
詳細は記事「2010年07月27日|7つの問題の対策、完了しました」を参照してください。

ColorError.pngAdobe CS系のアプリケーションで、印刷結果で右図の様に透明の領域の色がおかしくなった事はありませんか?
この問題はTrueflow出力の手引きを参照し、Trueflow印刷ユーティリティを用いて出力していれば発生しない問題です。
では、この様な問題が発生するPDFは、通常のPDFとどこが違うのでしょうか?

OutputPreview.png■データ上の違い
PDFには「透明の変換用カラースペース」(Transparency Blending Color Space)という項目が定義されています。これは、Acrobat 9であれば「出力プレビュー」や「分割・統合プレビュー」で確認する事ができます。
問題の発生しない、Trueflow出力の手引き通りに作成したPDFでは、ここが「デバイスCMYK」となっています。
しかし、問題の発生するPDFでは、ここが「デバイスCMYK」以外の設定日本国内の設定ではほとんどの場合「Japan Color 2001 Coated」になっています。

■Acrobatでの留意事項と対策
この様な出力結果は、RIPからすると「データ通りの出力」なのですが、Acrobatの表示ではこの「透明の変換用カラースペース」の設定に応じたシミュレーションはせず、問題のない様に見えてしまうので注意が必要です。
この色が変わってしまう問題は、RIPでの透明効果の合成処理において、この間違った「透明の変換用カラースペース」の設定に依存して発生する問題であり、推奨設定では発生しません。しかし、PDF書き出しの時の問題なので、PDF入稿、特に透明の活きた(Live Transparency)PDF/X-4形式の入稿の場合は、Acrobat 9を用いてこの設定が「デバイスCMYK」である事を確認しておく事をお勧めします。
<2008/11/19訂正>確認はAcrobat 8の出力プレビューでも行えます。

■影響のある設定項目
Trueflowの推奨設定のどの部分を変更すると、この様な問題の発生するPDFが作成されるのでしょうか?
Trueflowの推奨設定では下図の様に「色分解」の設定で「カラー変換なし」になっています。このまま出力すれば問題ないのですが、これを「出力先の設定に変換(カラー値を保持)」に変更して出力すると、この問題に該当するデータになってしまいます。
この設定にした場合、PDF/Xの規格によって、プロファイルはCMYKオブジェクトにも埋め込まれてしまいます。
図はInDesignでのPDF書き出し設定ですが、Illustratorでも同様の設定があり、設定を誤れば同じ問題が発生します。

それ以外のAdobeCS系のカラーに関する留意事項としては、Trueflow出力の手引き 第12版 P4の「透明ブレンド領域」やP104~106で説明している「カラー設定の同期」なども正確に設定しておく事が重要です。これは、RGBワークフローの場合にのみ重要なのではなく、この例の様に通常のCMYKでの出力にも影響します。

joboptions.png
この「透明の変換用カラースペース」の設定は、Acrobat 9の「出力プレビュー」では見るだけですが、「分割・統合プレビュー」では変更する事も可能です。しかし、Acrobatでの修正はそれ以外の問題の発生の可能性もあり、お勧めできません。

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2008年10月09日 | QuarkXPress 8のPostScript対応リリース

QuarkXPress 8から出力されたPostScriptに対応するためのTrueflowのパッチが正式リリースされました。
以前の記事QuarkXPress 8のPostScript対応も更新しています。
以下のTrueflowの3バージョンに対するパッチがTrueflowテクニカル・ウェブ・サポート(*1)からダウンロード可能になっています。
・Trueflow SE Ver6.00 TF012
・Trueflow SE Ver5.01 TF143
・Trueflow 3 Ver4.01 TF169
このパッチにより、QuarkXPress 8で出力したPostScriptから、トンボ記述からTrimBoxを認識し、これを原点とした入力処理および面付け処理が可能になります。
(*1)Trueflowテクニカル・ウェブ・サポートとは、登録されたお客様がサポート情報の閲覧、パッチのダウンロードなどを行えるTrueflowユーザー様向けのサービスです。ご登録を希望される方は弊社営業にお問い合わせ下さい。

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2008年10月01日 | QuarkXPress 8のPostScript対応リリース延期

以前の記事「QuarkXPress 8のPostScript対応 更新」では、これらのパッチを8月末頃のリリース予定とお知らせしていましたが、本日リリースされたQuarkXPress Ver8.01にも対応するために10月中旬のリリース予定に延期します。パッチ番号などに変更はない予定です。
このUpdateは、全言語共通のインストーラの様です。正式にはQuarkからの情報をご確認ください。

このパッチは、QuarkXPress 8で出力したPostScriptからトンボを認識する事で、TrimBoxを原点とした入力処理を可能にしていましたが、QuarkXPress Ver8.01において、このトンボの記述形式に変更があり、用意していたパッチではQuarkXPress Ver8.01に対応できなくなりました。
この様なQuarkXPressのバージョンの途中で、トンボ記述が変更されるという事は、今まではありませんでした。
今回の修正により、TrueflowではQuarkXPress Ver8.00、Ver8.01以降の両方のトンボ記述に対応します。

正式リリース時には改めてお知らせします。
元の記事である「QuarkXPress 8のPostScript対応」も更新しました。

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2008年09月04日 | PDFのトンボ情報

Trueflow出力の手引き 第12版のP38~P40にある塗り足しに関する補足情報です。
Trueflowでは、以下の情報、留意事項に基づき、原則TrimBoxによる原点指定を推奨します。
対応アプリケーション以外では、従来の方法で出力してください。

IdiomRecognition.gif■デジタルトンボ
デジタルトンボ(造語です)とは、PDFに記述されるTrimBox(仕上がりサイズ)、BleedBox(裁ち落としサイズ)等のトンボと同じ様な役割をもった情報の事です。
Trueflowでは、これらの情報を基に面付け処理などを行う非常に重要な情報です。
通常はこれらの情報を見る事はできませんが、Trueflow出力の手引き 第12版のP39「Acrobat 7 / 8 / 9での確認方法」の設定変更により見える様になります。
Trueflow出力の手引きでは、一部の例外を除きAcrobat 6以前について言及していません

■TrimBox、BleedBoxの対応状況Trueflow出力の手引き 第12版 P38
Trueflowでは、InDesignCS、IllustratorCS、QuarkXPress 6.5(6.5はPSのみ)以降の全てのバージョンにおいてTrimBoxをページ原点とする入力をサポートしています。

※この図は概念のイメージです。

■PostScript入力の場合
本来、TrimBox、BleedBoxはPDF固有の情報のはずですが、Trueflow出力の手引き 第12版 P39の表ではPS入力の場合のサポート状況も書いてあります。これは、どういう事でしょう?
Adobe CS系のアプリケーションが出力するPostScriptには、「PDFになった時にこの情報を付加する」という命令(pdfmark)でTrimBoxやBleedBox情報が含まれており、Trueflowはそれを利用します。
また、QuarkXPressの場合は、トンボを付けて出力したPostScriptから、TrimBoxやBleedBoxを求めています。従って、トンボを付けずにPostScriptを出力すると正しく原点を取り込む事ができません。
これは、Acrobat Distillerでも同様の仕組みを持っており、欧米版のQuarkXPress 6.5までで作成した欧米式トンボの付いたPostScriptをDistillerで処理をすると、作成されたPDFにはTrimBoxやBleedBoxが含まれています。
Trueflowでは、欧米版のQuarkXPress 7以降、日本語版のQuarkXPress 6.5以降が作成したPostScriptにも対応しています。

■デジタルトンボと精度
従来の面付け処理における基準点の設定方法としては、ページの中央合わせなどの方法が用いられてきました。
これに代わって、デジタルトンボを基準として面付け処理を行うと、どの様なメリットがあるのでしょうか?
PosrScriptは全てポイント系で表現されています。つまりRIP内部でもインチ系で演算されているのです。
従来の中央合わせの場合、Bleed(塗り足し)込みのPDFを作成し、用紙サイズから中心を求め、Bleedと仕上がりサイズを考慮したオフセット計算を行いページ原点が得られます。
つまり、与えられた用意サイズ、オフセットなどがメートル系の場合、それらの計算において、どうしてもmm-inch変換の影響で演算誤差が発生します。これは累積誤差となるので、「中央を求める」「オフセットをかける」などの演算を重ねるごとに誤差が大きくなり、最悪の場合この影響で面付けのページ付け合わせの部分にスジが入ったりする場合があります。
もちろん、デジタルトンボにもmm-inch変換の誤差はありますが、その演算はよりシンプルなので、理論的に誤差は少なくなるというメリットがあります。
製版処理において、用紙サイズなどの単位もポイントで指定される事が多いアメリカでは、問題になる事が少なかったと思われます。

■留意事項(1) - InDesign 2.0.2から作成したPSを使用する場合Trueflow出力の手引き 第12版 P95
InDesign 2.0.2ではPS上に書かれた記述に誤差があり、BleedBoxがMediaBoxよりも大きく(つまり用紙サイズよりも塗り足しサイズの方が大きい)なり、PDF/Xのチェックに適合しない場合があります。
トンボを付けるなどの方法で、用紙サイズを大きくする事で回避できます。
この問題はInDesignCS以降では発生しません。
しかし、手引きに書いてあるもう一つの回避方法である、「別のバージョンに変換」を行う事により、確かにこの問題は発生しませんが、文字のリフローなど別の問題が懸念されるので、上記の用意サイズの調整による回避方法をお勧めします。

■留意事項(2) - Illustrator CSのArtBoxに関する注意事項Trueflow出力の手引き 第12版 P40
Illustratorでも(QuarkXPressやInDesignに貼らなくても)用紙サイズに基づいた仕上がりPDFを作成する事ができます。
この場合、Illustrator CSでは、クリップで見えないオブジェクトも含むArtBoxが定義され、それを内包するMediaBoxつまり用紙サイズが定義されてしまうので、TrimBoxを原点として処理する必要があります。

■留意事項(3) - QuarkXPress 3.xや4.xの場合
以前の記事「QuarkXPress3.xや4.xのトンボ」にもある通り、QuarkXPress3.xや4.xのトンボは、ポイント単位で切り捨てられ、最大1ポイントのずれがあるので、それを基準に求められたTrimBoxやBleedBoxも同じだけずれます。全ての版で同じだけずれるので、版ズレの原因にはなりませんが、面付け処理では大きな問題となります。
Trueflowでは、専用に開発したQuarkXPressのXtensionを用いて正確な原点を求めていました。

■留意事項(4) - QuarkXPress 6.5以前のトンボは期待通りではない
日本式のトンボを出力した場合、QuarkXPress 6.5以前(3.xや4.xも含む)のトンボは期待される出力ではありません。
QuarkXPress 6.5以前ではトンボの形状がBleedを示していません。(下左図:Bleed=10mmの場合)
QuarkXPress 8の出力結果が期待すべき出力です。(下中図:Bleed=10mmの場合)
QuarkXPress 6.5で、Bleedが3mmならOKかというと、これも僅かにずれています。(下右図:Bleed=3mmの場合を拡大)
結局、QuarkXPress 6.5以前のトンボはBleed=9ptの時のみ正しい形状になる様です。

QXPmark.png

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2008年08月19日 | QuarkXPress 8でのDeviceN指定

以下の解説は、Trueflow出力の手引き 第12版 P111の「QuarkXPress 8.0の出力スタイル」の通りに設定した場合の技術的な意味について説明するもので、それ以外の設定を推奨するものではありません。
以前の記事「QuarkXPress6以降は「DeviceN」で出力」でDeviceNでの出力について説明しました。
QuarkXPress 8の場合、少なくともQuarkXPress6の時の様に、印刷ダイアログで明示的に「DeviceN」が指定できるわけではありません。では、QuarkXPress 8の場合、どの部分でDeviceN出力が指定されているのでしょうか?

■PDF / PostScript書き出しオプション
QXP8_PDF.pngQuarkXPress 8では、PDFへの書き出しの場合「カラーオプション」の部分に「モード」と「設定」という2つの項目があります。PostScriptを書き出す場合も、同じく「モード」と「設定」の項目があります。
「モード」のプルダウンメニューでは「コンポジット」と「色分解」から選択します。
その下の「設定」のプルダウンメニューで何を選択するかによって、DeviceNで出力されるかどうかが決まります。

この「設定」のプルダウンメニューでは、別のセットアップ情報である出力カラー(下記参照)の設定名が表示されます。
この出力カラーの設定は、コンポジットタイプと、色分解タイプに分類され、「モード」の選択を変更する事で、その下の「設定」でリストアップされるものがコンポジットタイプ/色分解タイプで切り替わります。

下図の左側がコンポジットタイプの場合、右側が色分解タイプの場合です。
PDFmode.png  PSmode.png

QXP8_colorset.png■出力カラーのセットアップ
出力カラーのセットアップは、「編集」→「カラーのセットアップ」→「出力...」にある「デフォルト出力セットアップ」で設定されます。(Trueflow出力の手引き 第12版 P111「カラーのセットアップ」に説明があります)

カラーのセットアップを行う「出力セットアップの編集」ウインドウの「モード」の部分では「コンポジット」と「色分解」のどちらかを選択できる様になっており、編集中の出力カラー設定がコンポジットタイプなのか、色分解タイプなのかを指定します。
QXP8_color.png「モード」が「コンポジット」の場合、その下の「モデル」の部分で「DeviceN」を選択する事ができます。
「モード」が「色分解」の場合でも「モデル」の部分で「In-RIP分版」が選択でき、In-RIPセパレーションに必要なDeviceN形式で出力する事が可能です。双方とも同じ様に思われますが、推奨設定どおりに使用してください。

QuarkXPress 8では、PDF/X-1a出力にはコンポジットタイプである必要があるため、Trueflow向けのPDF/X-1a出力設定「TrueflowPDF-X-1a Style 3.1J」には、コンポジットタイプの「DeviceN」の設定であるカラー設定「Trueflow PDF Color 1.0J」が用いています。また、PostScript出力のための設定「TrueflowPS Style 3.1J」では、色分解タイプの「In-RIP分版」の設定であるカラー設定「Trueflow PS Color 1.0J」を用いています。

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2008年08月19日 | Illustratorネイティブ形式の保存オプション

Trueflow出力の手引き 第12版 P3にIllustratorネイティブ運用について説明があります。
この運用を行う場合の推奨される保存オプションについて説明します。
Trueflow出力の手引き 第12版 P3にある通り、この解説はAdobe Creative Suite 2 / 3でTrueflow SEのAdobe PDF Print Engineの特性を活かすためのものであり、それ以前のIllustratorや一般的なネイティブ保存にまで言及するものではありません。

li.png
 ・バージョン 作成しているIllustratorと同じバージョン でないといろいろな事がおこります。
li.png
 ・フォント サブセットにする:100%
li.png
 ・オプション
   PDF互換ファイルを作成 On は大きくて遅いけど、ネイティブ運用には必要です。
   配置した画像を含む Off 任意の設定でも問題ないと思われますが、RGB運用はこの設定で。
   ICCプロファイルを埋め込む On 任意の設定でも問題ないと思われますが、RGB運用はこの設定で。
   圧縮を使用 On
li.png
 ・透明 設定できません 作成しているIllustratorと同じバージョンで保存している場合
li.png

aiNative.png

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2008年08月19日 | QuarkXPress 8のPostScript対応 更新

以前の記事QuarkXPress 8のPostScript対応を更新しました。
QuarkXPress 8から出力されるPostScriptをTrueflowで処理する場合に必要なパッチは、以下の3バージョンのTrueflowに対して8月末頃にリリースされる予定です。
・Trueflow SE Ver6.00 TF012
・Trueflow SE Ver5.01 TF143
・Trueflow 3 Ver4.01 TF169
このパッチにより、QuarkXPress 8で出力したPostScriptから、TrimBoxを原点とした入力処理が可能になります。
なお、QuarkXPress 8で作成したPDF/X-1aはパッチの必要なくTrueflow Ver4.01以降全てのバージョンでサポートされています。

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2008年07月16日 | Trueflow出力の手引き 第12版 公開

WebLink.pngQuarkXPress 8やAcrobat 9に対応した「Trueflow出力の手引き 第12版」および「Trueflow印刷ユーティリティ2.5」を公開しました。
Trueflow Ver3.12TF289、Ver4.01TF163、
Trueflow SE Ver5.01TF123 、Ver6.00以降に対応しています。
Trueflow SE製品情報ページよりダウンロードして下さい。
<主な対応項目>
・QuarkXPress 6のPDF/X-1a出力、PostScript出力
・Acrobat 9対応
・Trueflow SE Ver6によるバージョニング運用対応
・「出力の手引きWeb」とのリンク機能
→第12版では、本文と関連する情報がこの出力の手引きWebにある場合、(Web)と書かれており、そこから該当するページへリンクしています。
WebLink2.png

(Web)と書かれた部分をクリックするとセキュリティ警告のダイアログが出る場合がありますが、Acrobatの場合は「このサイトに対するアクションを保存する」にチェックを入れてから「許可」をクリックする事で、以降www.screen.co.jpに対するリンクには警告は出なくなります。
このWebサイトへのリンクの許可に関する詳細な設定は、Acrobatの環境設定の「信頼性管理マネージャ」を用いて行う事ができます。既にブロックされており、表示できない場合もここの設定をチェックして下さい。

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2008年07月16日 | QuarkXPress 8における留意事項

Trueflow出力の手引き 第12版のP100~P101にあるQuarkXPressに関する留意事項への補足情報を記載します。
情報の更新があれば、この記事に追記していきます。

■Illustratorネイティブ貼り込み
Trueflow出力の手引き 第12版のP101で「Illustratorネイティブ貼り込み」(*1)の制限として、「不透明マスク」機能を用いたデータが正常に出力できない場合がある、という項目があります。
この症状は必ず再現するわけではなく、古いバージョンのIllustrator(今回発見されたのはIllustrator 9)のドキュメントを新しいIllustrator(こちらはCS3)で開いてから保存した場合に発生する事が確認されています。
新しいIllustrator上で、新しいドキュメントに該当するオブジェクトをコピーして、全く新しいドキュメントとして保存したり、そこで新たに作成した「不透明マスク」オブジェクトでは完全な動作を保証するものではありませんが、今回発見されたデータでは再現しない事を確認しました。
また、Illustratorの「不透明マスク」以外の機能では、ネイティブ貼り込みにおける、この新しいIllustratorのバージョンでのOpen&Saveでの問題は発見されていません。
(*1)印刷版のTrueflow出力の手引き 第12版では「Illustratorネイティブ張り込み」と漢字を間違っていました。

■Illustratorネイティブ更新時の問題
Mac OS XのFileVaultがOnの状態において、QuarkXPress 8のドキュメント上に配置されているIllustratorネイティブファイルをIllustratorで変更し保存した場合、QuarkXPress上でその画像を更新しても、削除して再配置しても、表示上その変更が反映されません。
この問題は、以下のいずれかの方法で回避する事が可能である様です。
・FileVaultをOffにする。
・Illustratorネイティブ更新時にファイル名を変更する。
・更新時に別のディレクトリに移動する。
・更新時にQuarkXPressのプロジェクトを一旦閉じてから開き直してから画像の更新を行う。

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2008年07月16日 | Acrobat 9でのレイヤー表示

Acrobat9Layer.pngTrueflow出力の手引き 第12版のP4で説明しているバージョニング運用において、Acrobat 8/9でPDF/X-4にFixupしたPDFを、Acrobat 9で開くと、レイヤー表示の部分に「デフォルト設定」とだけ表示されて、各々のレイヤーの内容を表示する事ができません。

この問題の解決方法が判明するまでは、以下のいずれかの回避方法を用いて、レイヤーの内容を確認して下さい。

a) レイヤーの内容の確認にはAcrobat 8を使用する
 →Fixupしても、Acrobat 8であればレイヤーの内容が表示できます。
b) Trueflow RGBwf 1.3J.joboptionsを使用してPDFを作成した後、PDF/X-4にFixupしない
 →Fixupしなければ、Acrobat 9でもレイヤーの内容が表示できます。
 →この設定で作成したPDFであれば、基本的には問題ありません。

解決方法については現在調査中です。
判明し次第、記事を追記します。

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