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2008年02月27日 | QuarkXPress6以降は「DeviceN」で出力

P41の「In-RIPセパレーション運用」を補足します。
発表時、あまり新機能がないと言われていたQuarkXPress6ですが、出力関係では重要な新機能がサポートされています。
P81にはQuarkXPress 6.5からのPostScript出力時に、出力カラーとして「DeviceN」を設定するように書いています。この設定は従来のQuarkXPressにはありませんでした。
QuarkDevN.gif
QuarkXPress6の出力に関係する最大の変更ポイントである「DeviceN」のサポート、この変更を一言でいうと「やっと本気でコンポジット出力に取り組んだ」と言えます。
従来の「コンポジットCMYK」と何が変化したのか以下に説明します。

■Helpから考察
QuarkXPress Ver6.0英語版のHelpに以下の様な内容の記述があります。
「最近のPortable Document Format(PDF)の出現によって、コンポジットカラー出力はより一般的になりました。PDFとオフセット印刷のためにファイルを作成するワークフローにおいて、レイアウトデータを(従来のセパレーション運用と同じ様に)コンポジットとして出力する必要がでてきています。」
つまり、QuarkXPress3.3や4.1などの従来のバージョンでは、印刷出力としてはセパレーションで出力される事が前提となっていた、という事です。
今までは、セパレーション運用が前提であった為に、QuarkXPressのいくつかの機能は、セパレーション出力の場合にのみ正常に出力できていました。
しかし実情は異なり、QuarkXPressの従来のバージョンではカラーモード「コンポジットCMYK」で印刷向けの出力が行われています。
その為、TrueflowなどのコンポジットPSが前提のRIPの中には、XTensionや特別な対応を行ってそれらの機能の取り込みを行っていましたが、全機能が完全にサポートされている訳ではありません。

■DeviceNのサポートの効果
QuarkXPress6では、プリントダイアログの中の「出力」の中にある「印刷カラー」というポップアップメニューの中に、「DeviceN」と「As Is」という選択肢が増えています。
このDeviceNを選択する事で、いわゆる「印刷向けのコンポジットPS」が作成される様になります。
このDeviceNでコンポジット運用でも新たにサポートされたつまり従来はセパレーションのみで正常に動作していたのは、以下の3つの機能です。

・特色を用いたQuarkXPressのブレンド
・特色で色指定されたGray TIFF(colorized TIFF)
・特色を含むMulti-Ink(※)

これらの機能は従来のバージョンのQuarkXPressでは、コンポジットPSを出力した時点で特色が疑似色化されてしまいましたが、QuarkXPress6以降では「DeviceN」で出力する事で正常に出力できる様になります。
QXPmultiInk.gif
※Multi-Inkとは、QuarkXPressで「編集」→「カラー...」を選択しカラーパレットに何らかの特色を登録してから、カラーの編集画面で、Multi-Inkを選択すると、プロセスカラー(又はHexachromeプロセス)と特色を混ぜた色を登録する事ができる機能の事で、「プロセスカラー+特色」や「特色+特色」などの、2色以上のインクを指定されたパーセントで混ぜた色を新たな色としてカラーパレットに登録できます。InDesign CS以降でサポートされた「混合インキスウォッチ」とほぼ同等の機能です。

[第11版] [DeviceN] [特色指定] [QuarkXPress] [FAQ] [解説追加] | 固定リンクこの記事をメールで共有 このエントリーを含むはてなブックマーク
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