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2009年08月12日 | QuarkXPress 8.1リリース(2) - 透明サポート

先ほどの記事「QuarkXPress 8.1リリース(1) - 概要」では、QuarkXPressの透明効果オブジェクトがPDF書き出し時に分割統合せずに出力できることを掲載しました。
透明効果オブジェクトを分割統合せずにPDFに書き出す事ができる、ということは言い換えるとPDF/X-4の特徴の一つであるLive Transparencyで出力する事ができると言うことになります。
ただし、QuarkXPressにおけるこの透明サポート機能、3つの注意点があります。
これらの重大な注意点により、TrueflowではこのQuarkXPress 8から出力される透明を含んだPDFをサポートしません。従来通り、Trueflow出力の手引きに記載されているPDF/X-1a運用をサポートします。
また、PDF/X-1aであっても複雑な透明を含んだAIネイティブやPDFをQuarkXPressに配置する場合は、解像度設定に注意が必要です。

■透明が含まれたPDFはPDF/X-4ではない
QuarkXPress 8ではPDF/X-1a出力はサポートされているのですが、透明を含むPDFは出力できても、PDF/X-4の認証はできません。PDFoption2.png

■IllustratorネイティブやPDFに含まれる透明に対する解像度が一律
Quarkの発表した文章では「QuarkXPressの透明効果が…」とあります。これは、貼り込まれるIllustratorネイティブファイルやPDFに含まれる透明効果はLive Transparencyにならない、つまり分割統合されるという事を意味しています。しかも先ほどの記事のスクリーンショットにあるようにPDFおよびAIファイルに含まれる平滑化解像度は一律に一つの設定しかできません。デフォルトでは透明の関係する文字が300dpiになってしまいます…

■QuarkXPressはIllustratorネイティブやPDFの透明を解釈しない
この留意事項は、PDF/X-1a運用でも同じ症状となり、注意が必要です。
この問題は、QuarkXPress 8から存在した問題ですが、AIネイティブやPDFに透明が含まれている場合、そのデータをInDesignに貼った場合とQuarkXPressに貼った場合とでは出力が異なる場合があります。
例えば、貼り込まれるAIネイティブデータに透明効果オブジェクトが含まれる場合、InDesignはその透明を解釈し、貼り込まれたデータの下部にあるオブジェクトも透けて見えますが、QuarkXPressの場合は先に部品単位で分割統合してから下部のオブジェクトに重ねるので、貼り込まれるデータの透明オブジェクトは背景として「白」色と合成されることになり、下部のオブジェクトは透けて見えません。
InDesignの場合は、出力されるPDFの形式に関わらず部品内部の透明属性も解釈して合成されます。

1) InDesignの場合
下図のように、貼り込まれたAIネイティブやPDFの透明も、ベースページの色(M=50%)と合成されています。
InD.png

2) QuarkXPress 8の場合
貼り込まれたAIネイティブやPDFの透明はベースページの色とは合成されませんが、QuarkXPressで記述された透明オブジェクトは当然ですが透明として合成されるので、AIネイティブやPDFと同じデザインでも出力結果は異なります。
QXP.png

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