出力の手引きWebのはてなブックマーク数
ホーム > 出力の手引きWeb > PDF運用での重要な3つの留意事項(2) - InDesignCS4 6.0.4とTrueflow SE|このエントリーを含むはてなブックマーク

出力の手引きWeb

2009年09月22日 | PDF運用での重要な3つの留意事項(2) - InDesignCS4 6.0.4とTrueflow SE

AdobeからAdobe InDesign CS4 6.0.4 アップデートMac版Win版)がリリースされました。日本語での解説も含まれたINDESIGN CS4 6.0.4 RELEASE NOTES - Multi-language(PDF/2.4MB)(79ページから日本語)も公開されています。

しかし、文章で説明された修正内容から、現実にバージョンアップの効果のある事例を知ることは簡単ではありません。
Adobe Illustrator&InDesign日本製品担当者Blogである「いわもとぶろぐ(ストレートなネーミングですね…)の記事「InDesign CS4 6.0.4公開 - いわもとぶろぐ」では、その実例として、いくつかの修正されたTechNoteを紹介しています。
当社では、先日の記事「PDF運用での重要な3つの留意事項」の問題について調査しました。
結果、このInDesignCS4 Ver6.0.4によって1つの問題が修正されていることを確認しました。
今回はTrueflowでの今後の対応予定と合わせて、もう一度整理しました。つまり前の記事の空白を埋めます

<注意>これらの問題は常に発生するわけではなく、「特定の条件」が合致した場合にのみ発生する、「回避方法」のあるトラブル事例です。
特定の条件」と「回避方法」については、タイトルからリンクされている各々の元の記事を参照してください。

1) InDesignCS2〜CS4での合成フォントの問題(1)(2)(Adobe情報)
【結論】OK : InDesignCS4 6.0.4で修正されています。
【Trueflow】OK : InDesignCS4 6.0.4以外でも正常に処理できる様になります。
【現状の発生条件】下記の修正後は全て「○」になります。
acrobat7_2.pngtable1-1.png
ここでの「○」はInDesignの表示と出力が一致するという意味です。
【概要】
このInDesignCS4 6.0.4を使用することで、AcrobatのバージョンやPDF処理系等に関わらず正しく処理できるPDFを生成できる様になりました。
InDesignCS4のデータであり、再度6.0.4でPDFを再出力したデータは正常に処理できますが、InDesignCS4 6.0.3以前やCS2、CS3のデータでは同じ問題が発生する可能性があります。(再現条件や回避方法は以前の記事を参照してください。
【Trueflowでの対応】
Trueflowでは、6.0.4以外の問題の出るバージョンにも対応するため、同様のデータをPDFの正しい解釈じゃないけど期待通り、つまりInDesignでの表示と一致する様に改善するTrueflow Ver4.01以降向けのパッチを2009年11月リリースの予定で準備中です。
以下の様に、Trueflow側のパッチもリリースされることにより、処理系に関わらず全てOKとなります。
Table1.png

2) 縦書き文字で文字が欠ける問題(1)(2)(3)(Adobe情報)
【結論】NG : InDesignCS4 6.0.4でも修正されていません。
【Trueflow】OK : Trueflowでは不具合を「固定化」しない限り正常に出力できます。
【現状の発生条件】
Acrobat9_2.pngTable2.png
上記、表の「アプリケーション」としてIllustratorCS2〜CS4、InDesignCS2〜CS4と記述されていますが、これは該当するPDFを作成しうるアプリケーションであり、そのPDFの記述そのものに問題があるわけではありません。
【概要】
この文字の欠ける時として消えてしまう問題は、そのPDFを解釈する側に原因があります。
原因のあるアプリケーションとしてはInDesignCS4、IllustratorCS4、PhotoshopCS4、Acrobat 9など、現時点で最新のアプリケーションのみで再現する共通の問題であるために、これら全ての修正が望まれます。
解釈する側として、Adobe CS3シリーズ以前やAcrobat 8以前では問題ありません。
【Trueflowでの対応】
この問題は、従来のAdobe PDF Print Engineでは正常に処理されていたのですが、Trueflow SE Ver7.00から対応されるAdobe PDF Print Engine 2で「デグレードゼロを目指します」と言っていたトレンドセミナーの更に後のリリース直前に発見され、修正した問題です。この修正によりInDesignCS4などに貼って不具合を「固定化」しない限りTrueflowでは全ての処理系において正常に出力できます。

3) InDesignCS3/4の「効果」で出力が不正になる(1)(2)(Adobe情報)
【結論】NG : InDesignCS4 6.0.4でも修正されていません。
【Trueflow】対応中 : Trueflowでは修正パッチを準備中です。
【現状の発生条件】
InD_effect_2.pngTable3.png
(*1) AcrobatはTouchUpオブジェクトツールでNG
(*2) Trueflow従来演算では、Polished Inputを使った場合のみNG、通常入力ではOK

【概要】
この問題はInDesignCS3から新たにサポートされた「効果」機能で発生する問題で、Acrobatの表示では問題が見つからない未然予防の難しい問題です。ただし、再現条件や回避方法は明確になっていますので、詳細は以前の記事を参照してください。
【Trueflowでの対応】
Trueflowでは、この問題の発生ロジックは解明できており、リリース日程や対応バージョンなどは影響範囲が広いこともあり未定ですが、修正を行うパッチの準備中です。

[第13版] [透明効果] [InDesign] [お知らせ] | 固定リンクこの記事をメールで共有 このエントリーを含むはてなブックマーク
このページの先頭に戻る