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2014年09月03日 | ストロークにスジが入る問題

short_vector.png■概要
右図の様に、ストロークの一部にAcrobatでは見えなかったスジがRIP演算結果に入る場合があります。
この現象は,以下の2つの過去の記事と同じ様にRIP処理におけるShort Vector化による影響が原因です。
マイター処理がAcrobatと一致しない問題
特定のマイター処理がAcrobatと一致しない問題 (2)

■データ制作上の問題
しかし、この問題はデータにも若干の問題があります。
このパスはスジの入る該当箇所でパスが連結されていないことが原因になっている可能性があります。
たとえ、座標値が完全に一致していても、パスが連結されていないと、途中の例えばEPSに変換するとか、QuarkXPressに貼るなどの処理などで僅かにズレが発生することがあります。
この様な僅かなズレはAcrobatではなかなか見えませんが、RIP処理時のShort Vector処理により、スジが入るケースがあります。
(右図は、理解のために大げさに書いていますが、こんなに大きくスジが入る訳ではありません)

■データでの回避策
Illustratorで2つのアンカーポイントをダイレクト選択ツールで選択して、「オブジェクト」→「パス」→「連結」を実行することで、この問題の発生しないデータを作ることができます。

■運用上の問題
また、仮にIllustrator上ではデータが正しく作られていても、その後の運用が例えばEPSに保存してからDistillerでPDFに変換して、さらにQuarkXPressに貼るような適性でない場合は、パスの始点と終点の連結が解除されるなどのRIPの動作不良の原因となる場合があります。

■運用を含めた回避策
パスを連結したデータを作成し、Illustratorネイティブ貼り込みの運用からPDF/X-4書き出しであれば、この様な問題は発生しません。

[第16版] [Illustrator] [解説追加] | 固定リンクこの記事をメールで共有 このエントリーを含むはてなブックマーク
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