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出力の手引きWeb[InDesign]

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2008年02月29日 | InDesignにおける「DeviceN」は「色分解(In-RIP)」

DeviceN出力はQuarkXPress6以降でサポートされましたが、InDesignではPostScript出力時の「色分解(In-RIP)」がQuarkXPressの「DeviceN」に相当します。PDF出力時は自動的に使い分けられます
InD-InRIP.gif
「色分解(In-RIP)」を使用する事によるメリットは、QuarkXPressにおけるDeviceNメリットとは異なります。ヘルプを参照するとコンポジットCMYK運用ではサポートされていない以下の様な事がサポートされると書いてあります。

・Photoshop5.0以降のダブルトーン(Duotone)
・InDesign側でのトラップ

この内、トラップのサポートについて、より詳しく説明します。InD-trap.gif
プリントダイアログの「色分解」「トラップ」のプルダウンメニューで「InDesign側でのトラップ」を選択する事で、簡易的なトラップ処理ができます。
この手順に沿って作成したPostScriptをDistiller経由でPDFに変換する事で、この図の様なトラップが確認できます。

ヘルプによると、このトラップ処理には制限があるようです。

・「色分解(In-RIP)」でなければ動作しない
・トラップの幅は最大4ポイントに制限
・貼り込まれたEPSには効かず、InDesignのオブジェクトのみ有効

トラップの詳細は「ウインドウ」「トラッププリセット」で設定できます。
この図はデフォルトのトラップ設定の場合の出力です。(拡大しています)
日本ではトラップの使用頻度が海外よりも少ないので、逆にこの設定を誤ることで不要なトラップが出力されてしまう事に注意が必要です。
また、InDesignからのダイレクトPDF出力ではトラップは反映されません。
この機能はInDesign初期バージョンからサポートされていましたが、出力の手引きとしてはInDesign CS以降について記述しています

[第11版] [DeviceN] [InDesign] [FAQ] [解説追加] | 固定リンクこの記事をメールで共有 このエントリーを含むはてなブックマーク

2008年02月20日 | 特色への透明効果

P33の「特色への透明効果」の部分にある出力のサンプルはIllustrator CS2によるもので、Illustrator CS3では下図の通り異なる出力結果になります。
Illustrator CS3では、一見問題なさそうに見えますが、特色の部分にのみ影がありません。この例では、あまり目立ちませんが、デザインによっては大きな違いになる場合もあります。
■発生原理
Illustrator CS2では影のオブジェクトをオーバープリントとして特色のベタの上に配置し、Illustrator CS3では上下を逆にして特色のベタをオーバープリントとして影のオブジェクトの上に配置している事によってこの違いが表れています。
この様に、オーバープリントは上下関係を逆にしても、異なる版を重ねるだけなので、正しく処理していれば結果は同じになります。
Illustrator CS3はこの事を利用して、白く抜けてしまうという「最悪のケース」を避けようと工夫していますが、完全ではありません。
CS2CS3.gif
■回避方法
制作時に特色インキを使わない色を正しくプロセスカラーで色指定していれば、透明の分割統合の際に色は合成され、この様な問題は発生しません。
また製版時に、オーバープリントをRIP側で正しく処理すれば、オーバープリント処理によって色が合成され、この様な問題は発生しません。
やはり、特色インクを使わない場合は特色指定ではなくプロセスカラーで色指定する事、オーバープリントをRIP側で取り込んで演算する事は重要です。

もちろん、PDF/X-4で出力すれば、分割統合が不要なので、この様な問題は発生しませんが、正しいデータ作成、データ通りの出力は重要である事に変わりありません。

[第11版] [オーバープリント] [透明効果] [特色指定] [Illustrator] [InDesign] [解説追加] | 固定リンクこの記事をメールで共有 このエントリーを含むはてなブックマーク

2008年02月08日 | InDesignへのPDFの配置

P87の「InDesignへのPDFの配置」の項目で、PDFを配置すると画像が抜けるなどの問題が発生する、とありますが、明確にこの症状が確認されているのはQuarkXPress 6.xからダイレクトに出力されたPDFのみであり、2008年2月8日時点で他のアプリケーションでの同症状は確認されていません。もちろんIllustratorネイティブファイル(内部的にはPDF形式)の配置も同症状は発生しません。

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2007年11月27日 | オーバープリント確認方法

P18~P19の「オーバープリント確認方法」の部分で、各アプリケーションにおけるオーバープリントをシミュレートしたカンプ出力について詳細している部分に以下の解説を追加します。

「この方法による確認は、オーバープリントを透明として分割統合して出力されるために、実際のオーバープリント出力を100%にシミュレートされる訳ではありません。オーバープリント部分の文字の太りなどの差違が表れます。」

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