出力の手引きWebのはてなブックマーク数
ホーム > 出力の手引きWeb > InDesign CS5.5サポート情報(4) - 出力サポート開始|このエントリーを含むはてなブックマーク

出力の手引きWeb

2011年06月23日 | InDesign CS5.5サポート情報(4) - 出力サポート開始

<2011年10月22日追記>
InDesign CS5.5 7.5.2 (Mac版)(Win版)において、この問題は根本修正されました。
2011年10月21日 | InDesign CS5.5サポート情報(5) - 不具合修正されました!」を参照してください。
サポートに関する詳細は以下の記事を参照してください。


以前お知らせした「InDesign CS5.5に重要な不具合」については、Adobeと連携し対応状況の確認などを行ってきました。Adobeでの回避策についての技術的な裏付けの確認が完了し、つい先ほど従来のTechNoteに、より詳細な情報が追記・更新されました
Trueflowではこの回避策をもってInDesign CS5.5からの出力サポートを開始致します。
Trueflow SE Ver5.01 TF175 、Ver6.01 TF135、Ver7.10 TF110 以降が必要です。

[Adobe] TechNote: 裁ち落とし線に接するテキストフレームが書き出したPDFでページ内に移動する(InDesign CS5.5)

InDesign CS5.5のサポートについては、このTechNoteに基づいた回避策を実施して頂く事を前提とします。
回避策を実施しても、手順には大きな変更が無いので、既に公開している「Trueflow出力の手引き 第14版」の改訂はありません。ここでは、その他のInDesign CS5.5の出力サポートに必要な情報をお伝え致します。

joboptions.png■Trueflow印刷ユーティリティ2.6の公開
InDesign CS5.5でPDF/X-4:2010を出力するために必要なjoboptionsを追加したTrueflow印刷ユーティリティ2.6を、Trueflow SE製品情報ページよりダウンロードして下さい。
以前のTrueflow印刷ユーティリティ2.5との差違は、InDesign CS5.5に対応した「Trueflow PDFX4 1.4J.joboptions」の追加のみです。
それ以外に、フォルダ名を適切に変更しています。

■PDF/X-4の書き出しオプションの使い分けについて
InDesign CS5.5ではPDF書き出し設定の「標準」のPDF/X-4の設定として、PDF/X-4:2008からPDF/X-4:2010に変更されています。
上記「Trueflow印刷ユーティリティ2.6」には、従来から含まれているPDF書き出しプリセットファイルでCS5.1以前に対応している
 Trueflow PDFX4 1.3J.joboptions
はCS5.5には対応しておらず、新たにCS5.5に対応した
 Trueflow PDFX4 1.4J.joboptions
の両方が含まれています。こちらはCS5.1以前では対応できません。
GUI上では、どちらも選択できてしまうので、注意して下さい。

table.pngつまり、右表のように「Adobe Creative Suite 5.5」パッケージに含まれるInDesign CS5.5とIllustrator CS5.1では、PDF/X-4を作成するための設定ファイルを使い分ける必要があります。

■レイヤーのサポート
InDesign CS5.5からPDF/X-4を出力する事で、レイヤーを活かして、1つのPDFで複数の言語切り替えや、店名差し替えができる「バージョニング運用」が容易になります。これはInDesign CS5.5のみのメリットです。
詳細は「Trueflow出力の手引き 第14版」P91 「バージョニング運用」を参照してください。

pdf-dialog.png


InDesign_CS55_boxshot_3in.png■TechNoteの技術的裏付けについて
今回更新された回避策は、Adobeによってソースコードレベルでの技術的裏付けの確認と、検証が行われました。その結果、TechNoteでは以下の様なロジックで発生していたと説明しています。
マスターページのテキストフレームが裁ち落とし線に交わるとき、PDFへ書き出す際に座標の再計算を行います。フレーム内マージンにより座標がシフトしないように修正が必要ですが修正前の座標が利用されていました。
ソースコードレベルでの発生条件の特定は、実際の修正と同等の技術と手間が必要になるのが一般的です。この解析結果もプログラムの間違いを特定できた様にうかがえます。

■留意事項
この問題は、InDesign CS5.5からPDFを書き出すときに位置がずれてしまう問題です。印刷会社に書き出した後のPDFが入稿されて、PDF上のそれらしい位置に文字がある場合に、それがデザインの意図通りなのか、この問題によってその位置に移動したものか、PDFを見ただけでは分かりません。
・制作側では、PDFが意図通りであるか目視で確認して下さい。
・印刷側では、カンプを見て意図通りであるか確認して下さい。


それ以外にも以下の点に留意が必要です。
・InDesign CS5.5のみで発生します。
・PDF/X-4だけでなく、PDF/X-1aでも発生します。
・トンボの有無に関わらず発生します。

また、解決方法のA.として紹介されている…
A. [ドキュメントの裁ち落とし設定を使用]を解除し、[裁ち落とし]の全てを0mmに設定します。
…は、デザインデータを変更せず、PDF書き出し設定だけで回避できる唯一の方法ですが、この「解除」と「0mmに設定」の両方を満たす必要があり、裁ち落としが0mmでも構わない場合にのみ使えます。
回避策を模索されていた方の中には、[ドキュメントの裁ち落とし設定を使用]のチェックを外すだけで回避できる、と解析された方もおられる様ですが、Adobeの解析では外した場合でも問題が発生するケースがあるので、やはり両方を満たす必要があります。
オススメ回避策は「C. テキストフレームを裁ち落とし線から離します。 」です。

■更新分だけが必要な方へ
既に以前のPDF/X-4書き出し設定ファイル「Trueflow PDFX4 1.3J.joboptions」はインストール済みで、今回の差分ファイル「Trueflow PDFX4 1.4J.joboptions」のみが必要な方は以下よりダウンロードして下さい。Mac/Win共通です。
Trueflow PDFX4 1.4J.joboptions(zip/4KB)

根本的な修正はいつかなぁ…

[第14版] [InDesign] [お知らせ] [解説追加] | 固定リンクこの記事をメールで共有 このエントリーを含むはてなブックマーク
このページの先頭に戻る