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2009年11月04日 | InDesignに効果付きデータを配置(1) - 発生条件、回避策

<2010年7月27日追記>
この問題はTrueflow側での対策が完了しています。
詳細は記事「2010年07月27日|7つの問題の対策、完了しました」を参照してください。

before_after.png■問題の概要
IllustratorまたはPhotoshopで作成したデータに特定の効果が付いている場合、ネイティブか、アプリケーションから書き出したPDFをInDesignに配置すると、出力が不正になることがあります。
この問題は、Acrobatでは確認できず、Trueflowからの出力で確認されます。
これはPDFのデータの問題ではなく、RIP処理の問題です。下記で解説する回避方法というのは、RIPでの問題のある処理を回避して、同等の結果を得るための解決方法の1つです。
発生原理などは次の記事で解説いたします。

■再現条件(全て揃った場合のみ再現)
現時点で確認できているこの問題の再現条件は以下の作成環境とオペレーションの全てが合致した場合です。全てに合致しても再現しない場合があります。
<作成環境>
・InDesign CS~CS4+Illustrator CS~CS4 / Photoshop CS~CS4
 (それ以前のバージョンについては言及しません)
・PDF/X-4形式(Live Transparency)
・Trueflow SE Ver5.01以降の最新演算で処理
<オペレーション>
1) IllustratorまたはPhotoshopで特定の効果*a)を使用
 1-2) Photoshopの場合、そのネイティブをIllustratorに配置(リンク、埋め込み共)
2) Illustratorで、効果済みオブジェクトの背面に、透明オブジェクトを配置
3) Illustratorで、その透明オブジェクトの背面に不透明オブジェクトを配置
4) IllustratorまたはPhotoshopで作成したネイティブ/PDFをInDesignに配置

■特定の効果*a)について
現在、以下の透明を伴う効果において、この問題が発生することが判明しています。
<Illustrator>
・効果→スタイライズ

 - 光彩(外側)
 - ドロップシャドウ
 - ぼかし
・その他
 - 透明度が設定されたグラデーション(Illustrator CS4のみ)
<Photoshop>
・レイヤー効果

 - 光彩(外側)
 - ドロップシャドウ
 - ぼかし

■回避策(どれか一つで回避)
以下のいずれかの方法でこの問題は回避できることを確認しています。
・上記手順4)でInDesignに貼らず、Illustratorから出力する。
・上記手順2)で効果オブジェクトの下に透明オブジェクトを配置しない。
・InDesignで同様のデザインを行う。
・InDesignにおいてai/PDFファイル取り込み時に「背景を透明に」をOnで配置。*b)
・PDF/X-1a形式で出力する。

■回避方法「背景を透明に」をOn*b)について
上記5つの回避策のうち、4)の回避策が最も簡単で影響が少ない方法と言えますが、若干の留意事項があります。
設定方法としては、 InDesignでIllustratorネイティブの配置時に「読み込みオプション」にチェックを入れると下記のダイアログが表示されます。この中の「背景を透明に」にチェックを入れます。
option.png
この設定によって、正常に出力される様になるのですが、設定通り背景が透明になるので、デザインによっては配置ドキュメントの背景に何か描画される物がある場合があります。
元のデザインと同じ結果を得るためには、InDesignで代わりの背景オブジェクトを配置することで、問題を回避しつつ、本来の出力を得ることができます。
単にInDesignをトンボを付けたり、ページ付けするための台紙として貼り込む場合は、この対策を行う必要はありません。

workaround.png

[第13版] [透明効果] [Photoshop] [Illustrator] [InDesign] | 固定リンクこの記事をメールで共有 このエントリーを含むはてなブックマーク
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