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2016年12月07日 | Adobe Creative Cloud 2017 (3) - [続編] Illustrator CC 2017のUTF-8問題

<2016年12月19日追記>
本件の症状に関して
アドビサポートより、公式サポート情報が公開され、「Adobeでは現在この問題を認識し、調査中です。」とコメントしています。

[アドビサポート] Illustrator CC 2017 からのPDF書き出しで日本語特色名が文字化けする

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前の記事の続報です。

本件の発生に伴い、従来はAdobe CC 2017のサポートに向けた検証結果を、年明け2017年1月上旬公開を予定していましたが、対策が行われ当社での再検証が完了するまでAdobe CC 2017のサポートの発表を延期いたします。

■概要
Illustrator CC 2017で作成されたPDF上の特色名の表記が、Shift_JISからUTF-8に変更された影響として、特色名が化けるという問題の他に、InDesignを経由したPDF出力で、特色がプロセスカラー化されるという問題がある事も判明しました。
UTF-8形式の名前を持った特色は、プロセスカラー化されることで特色でなくなります。
各工程でデータを厳密にチェックすれば防止できる問題ですが、最終のInDesignから出力されたPDFだけを見ると特色版名には異変が見つからず、分版プレビューなどで全てチェックしない限り、気付かずに出力すると、特色であるべきところがプロセスカラーで出力される、という問題が発生します。

■再現条件(この挙動の詳細説明)
・再現条件に一貫性がありません。
・特色名が英数字の場合は発生しません。
・Illustrator CC 2017でのみ発生する問題で、Illustrator CC 2015では発生しません。
・特色名がUTF-8形式で記述されることにより。InDesign(InDesign CC 2017とInDesign CC 2015.4で確認)が誤動作し、プロセスカラーに変換してしまう。誤動作なので再現性に一貫性がない。

例えば以下の様な手順で問題が再現しました。一貫性がないので同じ結果にならないかも知れません。
1) Illustrator CC 2017にて「Red」(代替色M:100, Y:100)という名前の特色を設定
2) 特色「Red」をコピーし「金赤コピー」という名前に設定。図形2つそれぞれに「Red」と「金赤コピー」で塗る
3) Illustrator CC 2017からPDF/X-4で書き出し(「Illustratorの編集機能を保持」がOff)
4) そのPDFをInDesign CC 2017に配置。スウォッチ上で特色名が化けている。
 →これをチェックしておくと問題が発見できる。スウォッチ開いてなければ見つからない。
5) InDesign CC 2017側でも「金赤コピー」という名前で特色を使用し、PDF/X-4で書き出し。
6) AcrobatでそのPDF(添付)をチェック。特色名のダブりもない。
 →タブって表示されるはずのUTF-8で記述された特色はプロセスに変わっているので現れないのがこの問題の怖いところ
7) 刷ると一部の特色(この場合、最初に「金赤コピー」で塗ったオブジェクト)がCMYKで出てしまう。

※「金赤コピー」は当社で再現したときの特色名で、これなら確実に再現するというわけではありません。
再現確認時は「コピー」でもNG(プロセスカラーに変換)、「ピー」でもNG、「ー」や「金赤」なら、名前は化けるが特色として出力されました。

■回避策
・Illustrator CC 2015から書き出す(差違がでないか確認の上で)

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