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2016年06月10日 | Office系でのPDFMakerとMac OS XのQuartzに注意(2)

quartz.png■概要
2015年07月24日の記事「Office系でのPDFMakerとMac OS XのQuartzに注意」で解説した不具合について、以下のバージョンで対策を行いました。
・EQUIOS Ver4.50 EQ019
・EQUIOS Ver3.00 EQ029
・Trueflow SE Ver7.30 TF359
この対策は、該当するデータのみで処理を変えるもので、それ以外の従来のデータには影響しない様に開発されており、この修正による互換性への影響はありません。
この対応により、APPEの不具合の回避はしましたが、これらのPDFの扱いには依然積極的に推奨できる状況ではありません。ご注意ください。

■発生条件
当時、この問題の発生条件について、以下の様に記載していました。
WordなどOffice系アプリケーションでPDFMakerを用いて出力したPDFや、Mac OS XのOSの機能(Quartz)でプリントアウトダイアログから出力されるPDFを用いて、印刷用のデータとして使用すると出力不正になることがあります。(不要なオブジェクトが出る、特定のオブジェクトが消える、など)

copy_paste.pngその後の調査で、この問題のQuartzの影響範囲について、Mac OS Xのプリントアウトダイアログから出力されるPDFだけではなく、一部のアプリケーションからのコピー(カット)&ペーストでも発生する事が分かりました。(この様に作成されたデータにはPDFの文法上の問題はありません。あくまでもRIP処理上の問題です)
例えば、Mac OS Xの描画コアエンジンをネイティブで使用するアプリケーション(例:Keynote)上のオブジェクトをコピーし、IllustratorやInDesignにペーストした場合でも、この問題が発生する該当データができてしまいます。
QuartzはMac OS Xの描画コアエンジンであり、プリントアウトだけでなく、画面上の表示でも使用されます。
コピー&ペーストなどで使用されるクリップボード上には、Quartzで表示されていたオブジェクトがPDF形式で保管されます。これをIllustratorやInDesign上にペーストすると、同じ発生条件になります。
コピー元がAdobe系アプリケーションの場合は、Adobe独自のGraphics Managerを用いて表示されているので、この問題は発生しません。

■互換性について
今回の修正は緊急的に行ったもので、互換性への影響がないようにAdobe PDF Print Engineの更新は行わず、独自の技術でピンポイントで対策を行いました。該当データ以外の処理に変更はありません。
最新のAdobe PDF Print Engineでは、この問題も含めて多数の不具合修正が行われており、当社では最適なビルド選定と厳密なテストを行ってからのリリースを予定しています。

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