出力の手引きWebのはてなブックマーク数
ホーム > 出力の手引きWeb > Adobe Creative Suite 6 (4) - 評価結果報告|このエントリーを含むはてなブックマーク

出力の手引きWeb

2012年05月10日 | Adobe Creative Suite 6 (4) - 評価結果報告

Adobe Creative Suite 6 (1) - 発表
Adobe Creative Suite 6 (2) - 線にグラデーションを適応
Adobe Creative Suite 6 (3) - InDesignCS6の留意事項
Adobe Creative Suite 6 (4) - 評価結果報告
Adobe Creative Suite 6 (5) - サポート開始
Adobe Creative Suite 6 (6) - まとめ

li.png

発売前の評価結果とそれに伴った推奨運用をお伝え致します。

■Adobe Creative Suite 6の評価について
(もちろん、これで終わりではありませんが、ひとつの区切りとして)
結論としては、サポート可能となりました。
しかし、「線にグラデーションを適応」あるいは、複雑なパターンの処理を行う上で、従来の運用、つまりEPS/PSやTrueflowの従来の演算処理の限界を超えるようないくつかの症状を確認し、それを回避するための、いくつかの推奨運用を示すことになりました。(もちろん全ての症状の技術的な解析は行っています)
それらの症状は、Illustratorのサンプルアートで確認されましたが、実際のお仕事のデータはこれ以上に複雑なケースもしばしばです。そんなデータにIllustratorCS6の「線にグラデーションを適応」あるいは、複雑なパターンの処理も今後加わっていくことを考えると、そろそろ従来の運用の考え方は変える必要があると実感した評価作業でした。好むと好まざるを得ず、いずれその様なデータは入稿されてきます…

・「編集後のデータをなるべく変換しない運用」の推奨
それらのデータは、全てaiネイティブ貼り込み、PDF/X-4出力、EQUIOSやTrueflow最新PDF処理で出力という、編集後のデータをなるべく変換しない運用で処理を行うと、全て何の問題もなく出力できました。
下記のa)b)c)、の3つのポイントが、まさに編集後のデータをなるべく変換しない運用そのものであり、「線にグラデーションを適応」を用いた場合に特に重要ですが、一般的にも最も推奨される運用です。
「PDF1.3互換」や「線分のOutline化」はEQUIOSやTrueflowの最新PDF処理に出力する場合には必要なく、それ以外の出力系にしかたなく出す場合にのみお使い下さい。これらの処理も、編集後のデータを大きく変換する処理になります。

EQUIOS / Trueflowでは、透過性が向上する、不具合を回避するための内部的な編集は、十分な検証の上、積極的に取り入れています。

■編集後のデータをなるべく変換しない運用
・IllustratorCS6「線にグラデーションを適応」に関する留意事項
概要はAdobe Creative Suite 6 (2) - 線にグラデーションを適応を参照して下さい。

stroke_shading2.pnga) aiネイティブ / PDF/X-4形式推奨
IllustratorCS6の「線にグラデーションを適応」を用いる場合は、EPS / PS運用ではなくaiネイティブ形式PDF/X-4形式での運用を強く推奨致します。

adv_pdf.pngb) Trueflowでは最新PDF処理ルートを推奨
Trueflowで、IllustratorCS6の「線にグラデーションを適応」を用いる場合は、「従来PS / PDF処理」ルートではなく「最新PDF処理」ルートで処理して下さい。

OutlinePDF-Adv.pngc) OutlinePDF-Advanceの設定について
IllustratorCS6の「線にグラデーションを適応」を用いたデータからOutlinePDF-Advanceを作成する場合またはPageRIPを用いる場合は、以下の設定にして下さい。
・PDF1.3互換で出力する:Off
・線分のOutline化:しない


■その他の留意事項NaturesJourney.png
・IllustratorCS6におけるパターンの使用
IllustratorCS6では、複雑なパターンが比較的容易に作成できるようになりました。実際にIllustratorCS6のサンプルアートでもパターンが多用されています。(右図はサンプルアート「Nature's Journey.ai」のごく一部)
この様なパターンが多用された場合、非常に複雑で大量のベクトルグラフィックが生成されます。
この様なデータに対して上記の「線分のOutline化」などを行うと、処理の過程でデータが肥大化し、Acrobatでさえ開く事のできないようなデータになるケースがあり、出力も正常にできない可能性があります。
これはCS6固有の問題ではありませんが、パターンを多用したデータ、大量のstrokeが使用されたデータに対して「線分のOutline化」を行うべきではありません。

・InDesignCS6の留意事項
Adobe Creative Suite 6 (3) - InDesignCS6の留意事項を参照して下さい。該当するデザインを用いられる場合は、PDF/X-4で貼り直すか、倍率の縦と横の%を一致させるように注意して下さい。

■EQUIOS / Trueflow SE推奨バージョン
Adobe Creatice Suite 6での出力を行う場合は、以下のバージョン以降のEQUIOS / Trueflowをお使い頂く事を強く推奨致します。
EQUIOS PT-R Ver1.07 EQ708 (2012年5月末リリース予定)
TrueflowSE Ver7.30 TF316 (リリース済み)
TrueflowSE Ver6.01 TF158, Ver5.01 TF188 (2012年5月末リリース予定)

[第15版] [Illustrator] [InDesign] [解説追加] [情報更新] | 固定リンクこの記事をメールで共有 このエントリーを含むはてなブックマーク
このページの先頭に戻る