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2008年02月23日 | PDF/X-3用のjoboptionsはなぜ配布しないのか?

joboptions.gif
Trueflowで使用するPDF/X-3用のjoboptions(PDF書き出しプリセット)は以前配布していましたが、現在は配布をしていません。
そのPDF/X-3用のjoboptionsに代わり、現在もRGBワークフロー用として配布しているTrueflow RGBwf 1.3J.joboptionsとの違いは?
■なぜPDF/X-3の設定を配布しなくなったか?
PDF/X-3は、PDF1.3であるために、透明は分割統合する必要があります。
透明の分割統合が行われる場合に、InDesignでは、そのスプレッドに透明オブジェクトが一つでもあると、スプレッド内のRGBオブジェクトの全てをCMYKに変換してしまいます。
PDF/X-3の設定を使った場合でも、スプレッド内に一切透明が使われていない場合は、RGB画像はそのままの状態でPDFに出力されていますが、同一スプレッド内に(たとえRGB画像とは全く関係ない場所だったとしても)透明が使われていると、意識しないままそのRGB画像はInDesignによってCMYKに変換されてしまいます。
この透明には、当然ドロップシャドウなどの効果でも使われる上に、配置されたIllustratorデータ(ネイティブ or PDF)上の透明も含まれるので、データ作成時において全く透明を使われていない事を慎重に確認する必要があります。
その上、透明が使われているスプレッドと使われていないスプレッドで色が異なる結果にもなります。
これらの理由により、InDesignにおけるPDF/X-3は実質上のRGB運用が困難であるとの判断から配布をやめ、推奨もやめました。
■Trueflow RGBwf 1.3Jとの違いについて
Trueflow RGBwf 1.3Jの設定は、CS3でPDF/X-4がサポートされるまでCS2でRGB運用を行うためにPDF/X-3に代わって配布をしたものです。
これはPDF1.6をベースにしているために、透明の分割統合の必要がありません。その他の設定はPDF/X-3とほとんど変わりません。
透明分割が行われない事によって、PDF/X-3では問題になった、意図しないCMYK変換が行われず、編集データはそのままの形でPDFとして出力されます。
あとは、Trueflow出力の手引き11版P66にあるAcrobatでプリフライト&FixupでPDF/X-4に変換する事で、好ましいRGB運用が可能になります。
InDesignCS3では、このTrueflow RGBwf 1.3Jに代わってTrueflow PDFX4 1.3Jを使用する事になります。

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