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出力の手引きWeb

Adobe Creative Cloud 2021 - サポート開始

2020.12.07

■結論
検証の結果、EQUIOSにおいて以下の運用のもと、Adobe Creative Cloud 2021のサポートを開始します。

■データ作成方法
このサイトの右部からダウンロードできる「EQUIOS出力の手引き 第17版」と「EQUIOS印刷ユーティリティ Rev1」に基づいて作成されたデータはEQUIOS共通であり、Adobe CC 2021でも同じ手順で使用する事ができます。カラープリセット(P83)も忘れずに!

■EQUIOS推奨バージョン
Adobe Creative Cloud 2021での出力を行う場合は、以下のバージョン以降のEQUIOSをお使い頂く事を推奨致します。これらのパッチの適応につきましては「テクニカルWebサポート」をご確認ください。
 ・EQUIOS Ver8.00 EQ011 (RIPバージョン「標準」を利用)
 ・EQUIOS Ver7.02 EQ211 (RIPバージョン「標準」を利用)

■対応Adobe CCバージョン
Adobe CC 2021につきましては以下のビルド以降にアップデートしてお使い下さい。
 ・Adobe Illustrator 2021 (25.0以降)
 ・Adobe InDesign 2021 (16.0以降)

Adobe Creative Cloud 2020 - サポート開始

2019.12.02

■結論
検証の結果、EQUIOSにおいて以下の運用のもと、Adobe Creative Cloud 2020のサポートを開始します。

■データ作成方法
このサイトの右部からダウンロードできる「EQUIOS出力の手引き 第17版」と「EQUIOS印刷ユーティリティ Rev1」に基づいて作成されたデータはEQUIOS共通であり、Adobe CC 2020でも同じ手順で使用する事ができます。カラープリセット(P83)も忘れずに!

■InDesignの角丸の改善
InDesign 2020では、角丸の形状が不正確である問題が改善されていることがInDesignの勉強部屋で紹介されています。森 裕司さん(Thats)ありがとうございます。
[InDesignの勉強部屋] InDesign 2020 No.01 角丸の問題が解消された
indesign2020_stroke.png処理の改善は好ましいことであるものの、出力側からすると同時に結果が変わる事でもあります。
当社のEQUIOSを用いた出力検証でもこの修正の影響が確認されており、ほとんどの場合は2019と2020の出力結果の違いはわずかなものですが、一部の破線の表現で目視確認できる違いが表れる事例も見つかっています。
この違いはInDesignの表示でも、書き出したPDFのAcrobat表示でも確認できるものであり、RIPの問題ではありません。
この症状は線パネルの「角」の設定が「なし」の場合に顕著ですが、このデータの場合は「角」の設定を「点線の調整」と設定する事で改善します。
結果オーライでスルーされていた旧バージョンからのネイティブデータを更新して使う場合には、線パネルの「角」の設定などに留意が必要です。
今回から「InDesign 2020」とか「Illustrator 2020」の様に「CC」は付かない表記になっているようです。

■EQUIOS推奨バージョン
Adobe Creative Cloud 2020での出力を行う場合は、以下のバージョン以降のEQUIOSをお使い頂く事を推奨致します。これらのパッチの適応につきましては「テクニカルWebサポート」をご確認ください。
 ・EQUIOS Ver7.01 (RIPバージョン「標準」を利用)
 ・EQUIOS Ver6.01 EQ102

■対応Adobe CCバージョン
Adobe CC 2020につきましては以下のビルド以降にアップデートしてお使い下さい。
 ・Adobe Illustrator 2020 (24.0.1以降)
 ・Adobe InDesign 2020 (15.0以降)

Adobe Creative Cloud 2019 (2) - サポート開始

2019.01.10

■結論
検証の結果、EQUIOSおいて以下の運用のもと、Adobe Creative Cloud 2019のサポートを開始します。

■データ作成方法
このサイトの右部からダウンロードできる「EQUIOS/Trueflow出力の手引き 第16版」と「EQUIOS印刷ユーティリティ Rev1」に基づいて作成されたデータはEQUIOS共通であり、Adobe CC 2019でも同じ手順で使用する事ができます。

■Illustrator CC 2019の新機能「フリーグラデーション」
フリーグラデーションは、線形・円形・メッシュグラデーションが組み合わされて表現されており、出力処理としては、新たな要素はありません。
しかし、EPS保存、PDF/X-1a出力など分割統合が伴うデータ制作を行うと、透明やオーバープリントとの関係に応じて、フリーグラデーションの一部が画像化され、残りがグラデーション記述で残り、その境界においてトーンジャンプが発生したり、極端に複雑な記述になることでエラーの原因となる可能性があるため、Illustratorネイティブ形式で配置し、PDF/X-4形式でのデータ制作を行って下さい。
透明を活かす、オーバープリントも活かす(ノセイキ)ということです。

■EQUIOS推奨バージョン
Adobe Creative Cloud 2019での出力を行う場合は、以下のバージョン以降のEQUIOSをお使い頂く事を推奨致します。これらのパッチの適応につきましては「テクニカルWebサポート」をご確認ください。
 ・EQUIOS Ver7.00 (詳細はpage2019展にてご確認下さい)
 ・EQUIOS Ver6.01 EQ102

Adobe Creative Cloud 2019 (1) - Illustratorのフリーグラデーション

2018.10.18

<2019年01月24日追記>
2019年01月09日より
サポート開始いたしました。
2018年10月18日時点で当社製品との検証中のため、未サポートです、検証終了時にこのサイトでお知らせいたします。

■Adobe Creative Cloud 2019のリリースと当社製品のサポートについて
kawacoco_wine.png2018年10月15日(米国時間)Adobe Creative Cloud 2019が一斉にリリースされました。
当社では、特に慎重に検証を行っており、サポートの可否については、検証終了後にこのサイトでお知らせいたします。

■Illustrator CC 2019の新機能「フリーグラデーション」
Illustrator CC 2019において、フリーグラデーションという新しい表現がサポートされました。 グラデーションメッシュに似ていますが、グラデーションメッシュは、PDF上にネイディブで記述される事に対し、フリーグラデーションではPDF上では画像化されている様で、継続調査中です。

gradation_panel.png
control_point.png
データご提供:イラレラボさま カワココさんありがとうございます!
本データは、Adobe MAX 2018 (US) 鷹野雅弘さん(株式会社スイッチ)のセッションでも紹介されました。
 

美しいグラデーションを出力する

2018.09.12

■概要
EQUIOS Ver6.01より、グラデーションのトーンジャンプを低減する機能が追加されます。
出力チケットの設定に「平行、円形グラデーションのトーンジャンプを軽減する」という設定が加わります。
TrueflowのAPPEではない方の従来処理をお使いの経験のある方は、同様の設定があったことを覚えておられると思います。
EQUIOSでは、APPEのグラデーション生成の部分を独自にカスタマイズし、TrueflowのAPPEではない方の従来処理と同様の方法でグラデーションを生成する機能をサポートしました。
この機能は、グラデーションのトーンジャンプを防ぐために役に立ちますが、いくつかの留意事項があります。

■互換性
グラデーションのみの再現が変わる設定であり、互換性には影響ありません。

■処理の概要
処理の仕様の概要について下記に説明します。

  • グラデーションの濃度変化するポイントそろっていると、その濃度変化が目立ちやすく、トーンジャンプの要因となる。
  • グラデーションに僅かなノイズを加え、濃度変化するポイントをランダムにずらすことで、トーンジャンプの低減が期待できる。
  • 対象となる部品は、特に目立つ平行、円形グラデーション。
  • グラデーションメッシュや偏心円は対象外
  • 透明の影響の及ぶ領域では処理の対象とはならない

これらの仕様はTrueflowと同様です。

■品質について
グラデーションの品質について、以下の様な一長一短の特徴があります。
実際のトーンジャンプは網点を紙に印刷した場合で確認されるもので、webサイトでは正確な表現ができません。下記の図は出力のイメージを見えやすく図示したもので、実際のRIP出力ではありません。

元データは図の様に2つのオブジェクトが重なっていますが、オーバープリントでも、透明でもありません。グラデーションオブジェクトの端の色が、下の平網と同じ値になっているところがポイントです。
①はEQUIOSのデフォルト設定での出力です。多くのケースで問題ありませんが、色の変化の設定によっては、稀にトーンジャンプが目立つことがあります。
②は、今回の対応の結果、グラデーション部分にノイズが乗った場合の結果です。
M=50%, Y=100%で、同じ色のはずの2つの図形の境界部分に、ノイズの有無による段差が僅かに現れるケースがあります。
③は、今回のノイズ付加の処理を行わず、階調再現の高い12bitの網を使用した場合です。
APPEのグラデーションの内部演算は、非常に高い精度で演算されており、出力される網を階調再現性の高い12bitのものを使うことで、ノイズを加えなくても多くのケースのトーンジャンプが軽減される可能性があります。この設定でトーンジャンプが抑制できる場合、ノイズの有無による影響も避けることができます。

■留意事項
1) パフォーマンス
通常はこの処理がパフォーマンスに影響することはほとんどありません。しかし、マシンのスペックや同時演算の負荷が重いなどの要因により、若干パフォーマンスが低下する可能性があります。

2) 透明の影響について
透明の影響に関する留意事項はTrueflowでもEQUIOSでも同じ事が言えますが、透明の使用が当たり前になってきた最近のDTPデータで特に留意しておく必要があります。

  • グラデーションに透明の影響が及ぶ領域では、内部処理として画像として処理されるので、ノイズが付加されない
  • 最近のDTPデータでは、透明効果は当たり前の様に使用されており、ノイズの有無の差による段差が発生するリスクがある。

 

3) デフォルト設定はOff
Trueflowでは、この機能はデフォルト設定としてOnでしたが、EQUIOSではOffがデフォルトです。どうしてもトーンジャンプが防げない場合の一時的な回避策としてご利用ください。
問題がない場合は、Offの設定と併せて、12bit網の使用をお勧めします。

透明を含むデータに自動墨ノセは要注意

2018.02.26

<2018年2月26日追記>この記事は2015年04月07日の記事の更新です。
この解説では、背景の色がC=100%の場合を例にしていますが、実際には背景の色が複数であったり、100%ではない中間調の場合では、通常透明も乗算透明も含む全ての透明効果を対象に、自動墨ノセによって出力結果が'異なります。従って下記の「この図で赤で囲んだ部分」と記載している範囲だけでなく、全ての透明効果を使う場合は自動墨ノセを行うと、結果が正しくない場合があります。

■概要op_setup.png
EQUIOSやTrueflowなど、多くのRIPで自動オーバープリント機能(以降「自動墨ノセ」)がサポートされています。 これは、データ上のK=100%の文字や図形に、オーバープリントが設定されていない場合に、RIP内部でオーバープリント属性を自動的に付加する機能です。
この機能は、まだDTPに透明のない時代には便利な機能でしたが、デザインとして透明が使われ、印刷側のRIPで自動墨ノセを行うと、期待通りにならない問題がしばしば発生します。 以下の過去記事でも例を示していますが、この症状についてもう一度整理します。
2013年02月18日|Page2013展 - 出力環境に依存しないデータ制作と出力の心得 このエントリーを含むはてなブックマーク

■透明が活きたデータ(PDF1.4以上,PDF/X-4など)
tp_op1.jpg
透明を用いたデータに自動墨ノセ使用するとこの図の様に、自動墨ノセを使用しない場合=PCのディスプレイで見た状態と出力が異なるケースがあります。
言い換えると、この図で赤で囲んだ部分の透明の描画モードを、ディスプレイで見た通りに出力したい場合、RIPでは自動墨ノセを行ってはいけない事を示しています。

2013-02Page2013_015.png

過去記事 の上図で示した例も、「比較(明)」を使用して白く見えている文字が元々は墨文字→自動墨ノセが効く→オーバープリントが付加→透明効果により白文字→白ノセとなるので消えています。


tp_op2.pngまた、この図では不透明度が50%の場合で自動墨ノセを使用すると、最も良く使用される「通常」の描画モードでも(「輝度」でも)画面で見た通りには出力できない事を示しています。

 

■透明が分割統合される場合(PS, EPS, PDF/X-1aなど)
tp_op3.png
透明が使えないPostScript系データやPDF/X-1aなどでは、透明が分割統合され、不透明のオブジェクトに変換されますが、このケースでも自動墨ノセは期待通りの処理にならない場合があります。

 

分割統合により、元はK=100%だったオブジェクトも、色の合成や画像化の処理などの影響で、純粋なK=100%ではない色に変化する場合、RIP内部の自動墨ノセ処理では、K=100%のオブジェクトとは認識されないため、ノセ処理の対象にはならず、ヌケになって出力されます。この場合、分割の切れ目ごとに、透明が関係する部分と関係しない部分で結果がまちまちになります。

この図は非常にシンプルなデータで例を示していますが、実際のデザインではドロップシャドウなど、明示的に透明を指定しなくても、データ上で透明が使われる場合などあり、その影響範囲をデザインから判定するのは難しい場合もあります。

■まとめ

上記の2つの例は、どちらも自動墨ノセの処理に依存した運用の場合にのみ発生する問題で、データ上でオーバープリント指定が正しい(自動墨ノセの必要がない)場合には発生しない問題です。

 ・必要なオーバープリントはデータ上で指定
  →印刷側ではデータ通りノセ処理を行う
 ・分割透明を避けて透明が活きたデータ
  →ネイティブ運用
 ・その他、特色指定やページ原点なども正しく指定

x4-ready.pngこれらの条件を満たしたデータはたとえPDF入稿でなくネイティブ入稿でもPDF/X-4運用に最適なデータであるということから「X4-Ready」と入稿時に指定し、受け取った側もデータ通りの処理を行う、というチェックボックスを設けることを提案いたします。
この「X4-Ready」なデータは、印刷会社内でのPDF/X-4書き出しに最適であるだけではなく、設備上などの理由によりPDF/X-1a出力を行う上でも安全性の高いデータ運用であるといえます。
たとえ、入稿形態としてPDF入稿そのものが困難であっても「X4-Ready」なネイティブ形式での入稿は、出力の安定な運用にプラスになるものです。
もちろん、PDF/X-4運用が推奨ですが、ソフトランディング可能な移行負荷の少ないな運用提案も行っていきます。