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Semiconductor 初心者のための半導体入門

成膜工程

■成膜工程

ウェーハの上に回路を作るとき、まずその回路の素材となる酸化シリコンやアルミニウムなどの層を作る工程がある。これを成膜工程と呼ぶ。成膜の方法は大きく分けて3 つある。それは「スパッタ」、「CVD」、「熱酸化」である。

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○スパッタ

例えばアルミニウムなどのメタル配線材料の膜を作る場合、アルミニウムの塊(専門用語では「ターゲット」という)にイオンをぶつけてアルミ原子を剥がし、これをウェーハに積もらせて層を作る。このような方法を「スパッタ」という。
スパッタ処理は通常枚葉方式で行われる。

○ CVD

CVD とは化学気相成長(chemical vapor deposition)の略称である。これはウェーハ表面に特殊なガスを供給して化学反応を起こし、その反応で生成された分子の層をウェーハの上に形成する技術である。化学反応を促進するには、熱やプラズマのエネルギーが使われる。この方法は酸化シリコン層や窒化シリコン層のほか、一部の金属層や金属とシリコンの化合物の層を作るときにも使われる。

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○熱酸化

熱酸化とは、酸素などのガスが入った処理室にウェーハを入れて加熱することでウェーハの表面に酸化シリコンの膜を作る方法である。この熱酸化はバッチ処理で行えるため、生産性が高い。

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○赤外線ランプアニール装置

赤外線ランプアニール装置とは、枚葉式の加熱処理装置で、その特長は短い時間でウェーハを急速に加熱(数十秒で1,000℃)できることである。このような加熱処理装置のことを業界ではRTP(rapid thermal process:急速加熱処理)という。RTP の利点は厚さ10nm(※注:nm =ナノメータ、1nm = 0.001 μ m)以下の超薄型シリコン酸化膜が作れることにある。またこれはウェーハを1 枚づつ加熱する枚葉処理装置なので、システムLSI をはじめとする多品種小ロットIC の生産にも適している。

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○フラッシュランプアニール装置

半導体製造プロセスでは将来に向けて、10nm を大きく下回る極めて薄い膜を作るニーズも出てきた。そこで赤外線ランプアニール装置よりも短時間で熱処理をする装置も開発されている。その代表例はフラッシュランプアニール装置である。これはカメラのフラッシュと同じ原理の光源を使い、100 万分の数十秒で瞬間的にウェーハを高温に加熱できる装置である。そのため、赤外線ランプアニール装置よりもさらに薄い数nm レベルの薄膜がウェーハ上に形成できる。また、フラッシュランプアニール装置は一瞬の光で処理をするためウェーハの表面部分だけを加熱することができることから、加熱後のウェーハを常温に戻すこともスピーディーにできる。

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