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Semiconductor 初心者のための半導体入門

システムLSI

④システムLSI

システムLSI とは、簡単にいうと「これまでプリント基板の上に搭載していた複数のIC をひとつのチップにまとめたもの」で、SOC(system on chip)とかSOS(system on silicon)とも呼ばれる。これは世界のIC メーカー(特にデジタル家電向けなどの多い日本のIC メーカー)が将来性を最も注目してきたIC のひとつである。

システムLSI のメリットは、従来のプリント基板の配線回路を介さずに複数の種類のIC の機能をワンチップに盛り込めることから、コンパクト化、低消費電力化、および動作の高速化ができることである。ただし、製造思想の異なるロジックIC とメモリIC を1 つにまとめるのは歩留まりの点で難しく、回路の設計や製造プロセス技術を最適化できないと、コストの点でペイしない。

■システムLSIかSIPか

システムLSI の製造工程の難易度やコストの問題を解決するためには、ひとつのパッケージに複数のIC チップを入れるSIP(system in package)を使うという選択肢もある。ただしこの場合、ICチップとIC チップの間には従来のプリント基板のような回路が存在することから、動作速度などいくつかの機能はある程度犠牲になる。そこで、当初は「システムLSI かSIP か」という議論があったが、現在では機能とコストを見ながらシステムLSI とSIP を使い分けるという考え方が主流となりつつある。

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