プリント基板関連機器事業
プリント基板(プリント配線板)とは、コンデンサやICなどの各種電子部品を接続、固定し、電子回路機能を持たせるものです。
一般的には絶縁板に銅箔で配線を施した構造になっており、複数の基板を張り合わせる従来の多層基板のほか、絶縁板上に一層ずつ絶縁層と回路パターンを形成し、層間接続をして導体層を積み上げるビルドアップ基板が主流となっています。
昨今の電子機器類の進化に伴って、プリント基板の回路パターンの微細化、高密度化も加速しています。
パターン設計・データ編集 |
CAMシステムにより回路パターンやソルダーレジスト(回路保護用の樹脂)パターンなどの設計データを作成し、それらパターンデータを工程や用途に応じて編集、加工します。 ● セットアップステーション CU-9000 |
回路形成 |
基板上に回路パターンを形成するため、絶縁板に銅箔が貼られた基板表面に、フォトレジストを塗布します。 |
直接露光 パターン直接露光 フォトレジストが塗布された基板の表面に、フォトマスクを介さず、CAMデータに従って回路パターンを直接露光します。 ● 直接描画装置 Ledia |
フォトマスク使用 フォトマスク作成 フィルム・ガラス上に回路パターンを形成し、露光用のフォトマスクを作成します。 フォトマスク検査 フォトマスクの伸び縮みや、フォトマスク上の回路パターンの線幅などを測定するとともに、欠陥がないかを検査します。 パターン露光 フォトレジストが塗布された基板の表面に、フォトマスクを介して回路パターンを露光します。 |
現像・エッチング・剥離 |
回路パターンを現像後、薬液を用いて銅箔のエッチングを行い、不要となったフォトレジストを剥離します。 |
積層 |
複雑な回路を形成する場合、導体層を何層か繋ぎ合わせ、立体的に配線します。一般的には求めら れる配線密度によって手法が異なります。 |
ビルドアップ基板の場合 積層 回路が形成された基板の上にさらに絶縁膜をコーティングし、レーザーで穴を開けます。そして、銅メッキを基板全面に施して層間を導通させた後、フォトレジストを塗布し再度回路形成を行います。 検査 形成された回路には都度、欠陥がないか、外観や通電の検査を行い、検査 結果を前工程にフィードバックします。これら絶縁膜コーティング後の工 程を繰り返し、積層していきます ● 光学式外観検査装置 MIYABI 7
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多層基板の場合 内層板検査 基板の内層板(外側を別の基板で覆われる板)に形成した回路に欠陥がないか、外観や通電の検査を行い、検査結果を前工程にフィードバックします。 ● 光学式外観検査装置 MIYABI 7 外層板検査 基板の外層板(積層時に最も外側となる板)に形成した回路に欠陥がないか、外観や通電の検査を行い、検査結果を前工程にフィードバックします。 積層 複数の基板を重ね、プレス機で加熱、加圧し、密着させます。その後、ドリルで穴を開け、穴に銅メッキを施して導通させます。 |
ソルダーレジスト形成 |
基板の積層後、部品実装で使用される回路以外の部分を保護するため、基板表面にソルダーレジストをコーティングします。 |
直接露光
パターン直接露光 ソルダーレジストが塗布された基板の表面に、フォトマスクを介さずCAMデータに従ってソルダーレジストパターンを直接露光します。 ● 直接描画装置 Ledia |
フォトマスク使用 フォトマスク作成 ソルダーレジストパターンをフィルムに形成し、露光用のフォトマスクを作成します。 フォトマスクの伸び縮みを測定するとともに、フォトマスク上のソルダーレジストパターンに欠陥がないかを検査します。 パターン露光 ソルダーレジストが塗布された基板の表面に、フォトマスクを介してソルダーレジストパターンを露光します。 |
現像・キュア |
ソルダーレジストパターンを現像し、紫外線の照射および加熱によって表面を硬化させます。 |
ソルダーレジスト検査 |
基板表面に形成されたソルダーレジストに欠陥がないか、外観の検査をし、必要に応じてリペアを行います。 |
表面処理・外形加工 |
電子部品を適切に実装できるよう、金属による表面処理を施します。その後、最終基板のサイズに切り分けます。 |
最終検査 |
部品実装前の最終基板に欠陥がないか、外観や通電の検査を行います。 ● 最終外観検査装置 FP-9200 |