なお、詰め具合は同一であってもフォントの違いにより【図12】のように結果が大きく異なってくることに注意が必要です。概して明朝系ほどタイトな処理に向いています。
実は、このようなイレギュラー処理を設定値を小さくして部分的に本文組みに活用すると、各行末や行頭の状態を心地よいイメージに置き換えることが可能です。処理イメージを理解する時は極端な設定で、実際の作業では【図13】のように比較しなければ分からない程度の微量の設定値で行なうという考え方を実践してみてください。本文組版であれば、それだけでも随分イメージは変わってきます。
     
     
【図12】  
上から、ヒラギノ明朝Pro W6、ヒラギノ丸ゴStd W6、ヒラギノ角ゴPro W6
→和文均等
     
→オプティカル  
     
→手詰め  
     
→手詰め+音引き水平比率80%、促音をW8に変更してか ら84%程度縮小  
     
     
【図13】
 
↑ヒラギノ角ゴAD仮名Std W7/48ポイント
↑促音の「ュ」「ョ」のみ40ポイントに変更
↑40ポイントに変更した促音「ュ」「ョ」をヒラギノ角ゴAD仮名Std W8に変更、音引き「ー」の垂直比率を80%に変更
↑完成イメージ
     
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◆編集=柴田忠男
◆デザイン=向井裕一(glyph)

   
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