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製品情報

株式会社アプライズ 様 EQUIOS Online事例

導入により省工程を実現
人材を品質管理に再配置し印刷のクオリティも向上

株式会社アプライズは広告制作に強みを持ち、デザインから印刷までをワンストップで手掛け、さらに、クライアントに対しては、1社ごとに専門チームを作り、しっかり向かい合うことで高品質のサービスを提供している。同社は2013年4月に「EQUIOS」を、昨年の9月に「EQUIOS Online」を導入した。その狙いと導入後の変化について、執行役員 経営企画室室長の栗原俊幸氏、製造部工務グループの江間宏行課長、製造部製版課・プリンティングディレクターの杉浦崇文係長に話を聞いた。

User Report

report6-01.png同社は1956年創業、浜松市の本社のほか、東京と静岡市に支社を、豊橋市と磐田市に営業所、名古屋にオフィスを構える。本社にはデザイナーも在籍し、ワンストップサービスのデザイン部分を担うだけではなく、地域限定の住宅関連企業の情報誌「ie・bon」も編集・発行している。印刷に関しては磐田工場に集約、工場には2台のオフ輪機と両面印刷が可能な8色機を含む3台の枚葉機を所有する。前述のとおり、2013年にはTrueflowをいち早くEQUIOS化。早い段階から標準化、省力化への取り組みを始めていた。

「EQUIOS Online」で重複作業やムダな待ち時間を削減

同社では制作と製版の部署が分かれており、制作では企画・編集からデザインまで、製版では入稿データを印刷に最適なデータにすることが主な仕事となる。クライアントから入稿されたネイティブデータを制作でチェックや加工を行った後、製版でデータを再チェックし、PDF化、RIP処理、印刷という工程となっている。制作は本社に、製版は工場に、と離れた場所に存在しているため、データを二重にチェックする体制となっており、重複作業の見直しが求められていた。さらに、データやカンプなどは1日2回の社内便でやり取りをしており、作業時間の制約もあった。

「当社のメインの仕事は輪転でのチラシ印刷。たとえば、週末の折り込みチラシは水曜日に印刷が集中する。原稿は火曜日に校了となるが、校了後、本社から工場に来るまでの待ち時間がどうしてもできてしまう。短納期化が進んでいることもあり、まず、そこを何とかしたいと考えていた」と江間課長は語る。
そこで、オンライン校正ができるワークフローの存在を知り、先行導入した他社を見学したり、メーカーから説明を受けたりしながら、課題を解決できる最適なシステムの検討を続けた。

その結果、データの継続性や互換性、メーカーへの信頼感もあり、昨年9月に「EQUIOS Online」を導入した。
杉浦係長は「導入前には、SCREEN GP ジャパンさんに東京と名古屋を除く4拠点で説明会を開催してもらい、準備を進めた。また、制作と製版だけでなく、営業にも参加してもらった。さらに、当社が依頼している外部のデザイナーさんにも、『EQUIOS Online』の導入により、ネイティブデータではなく、PDFの入稿が基本になることを事前に説明したが、ほとんど抵抗はなかった」と語る。

導入により、従来と仕事の方法が変わるため、実運用に入る際には社内で抵抗感もあったようだが、「細かく使い方を説明するよりも、最低限のことだけを説明して、後はその都度、この機能が便利だよ、と説明していくことで理解してもらった」(杉浦係長)
導入後は、PDF運用に切り替え、社内はもちろん、クライアントからもEQUIOS Onlineを介してデータ入稿してもらうなど、運用の統一が図れている。さらに、EQUIOS Onlineのプリフライト機能を活用することで、制作側のデータチェックを削減することもできた。また、社内便による時間の制約もオンライン校正を使うことで解消。火曜日に校了した仕事が止まらずに流れるようになり、待ち時間が削減されただけでなく、校了データがスムーズに製版、印刷に回るようになり、水曜日に印刷が集中するという事態も解消され始めている。この点について江間課長は、「導入して間がないので、まだまだ、短くできると思う。お客さまから校了が取れた時点で即下版、印刷、となるようにしていきたい」とさらなる効率化を図る。

また、あらかじめ4拠点にすべて同じPOD機を導入し、オフセット機をターゲットに色を調整しておき、導入後、製版部でRIP処理したPDFをEQUIOS Onlineで営業に配信、各拠点のPOD機でプルーフを出力できるようにした。これにより、4拠点を結ぶ社内便を削減するとともに、やはり、印刷までの待ち時間を削減している。

人材を再配置、MISと連携し、自動化へ

report6-02.png栗原室長は「EQUIOS Onlineで削減した工程にいた人材を品質管理やCMSに再配置することで、人材を新しく採用することなく、印刷品質の向上に注力することができる。また、人材の再配置によって労働時間の短縮や残業時間の削減も可能になる」と経営面からのメリットも評価する。
「現在、EQUIOS Onlineは主に社内で運用している。将来的にはお客さまにもオンライン校正まで活用していただき、当社の営業だけではなく、お客さまにも校正・承認していただいてから、印刷、という流れを作りたい。営業には、積極的に活用してほしい」と杉浦係長は語る。

また、同社ではMISも導入し、EQUIOSとの連携を試験的に行っており、江間課長は「連携についてはまだまだこれからのことなので、メーカーさんにもいろいろと相談に乗ってほしいし、活用のヒントをいただきたい」と要望する。

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企業情報

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株式会社アプライズ
住所:静岡県浜松市中区中島三丁目17番25号
代表者:代表取締役 石川 典孝
設立:1956年4月1日
従業員数:146人(2017年12月31日現在)
出典:「印刷新報 2018年7月19日号」
http://www.aprise.co.jp/