SCREEN

製品情報

株式会社ユニバーサルポスト 様 EQUIOS Online事例

オンライン校正で、クライアントの負担を大幅軽減
さらなるサービスの向上と拡大に意欲を示す

ユニバーサルポストは、2006年に設立された「ユニバーサルポストグループ」の朝日精版印刷と中本総合印刷の2社が、2015年4月に合併し誕生。創業時から一貫して「お客様第一」を掲げ、印刷会社としてだけでなく、広告代理店、編集プロダクションなどのノウハウも蓄積、クライアントにワンストップサービスを提供する。近年は特に、データの処理から発送まで担う「BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)」の分野に注力している。
2015年11月にEQUIOS Onlineを導入し、クライアントの利便性をさらに追求。オンライン校正で、複雑な校正業務にかかっていた時間の3割削減を実現した。

User Report

EQUIOSで2つを1つに

report4-01.png同社は商工工場(広島市西区)と大州工場(広島市南区)の2カ所の生産拠点を持ち、両工場ともTrueflowで運用していた。しかし、もともと別々の会社の工場であったため、「同じTrueflowを使っているとはいえ、バージョンだけでなく、設備や作業工程、運用ルールから違っていた。そこで、作業工程を統一化し、運用コストやデータ保存などのコストを削減したいと考えていた」と松原氏は振り返る。工場間の運用や生産性の違いが生み出す不便さを解決し、作業工程の統一を図るべく、Trueflowの後継となるEQUIOSを、2013年10月に導入した。

TrueflowからEQUIOSへの移行で大きく変わるのはその運用方法だ。Trueflowでは、データを受け取った後に、作業を始めるが、EQUIOSではあらかじめ自動化の設定作業を行ってからデータを流す形となる。事前準備ができるので、ミスも発生しにくく、運用コストも削減できる。また、印刷スケジュールに応じて急な号機変更にも対応できるため、柔軟な運用が可能になる。

喜瀬社長は「EQUIOSを導入することで、もともとある2つのシステムが一本化できていないという弱みを解消し、2つの会社を完全に『ユニバーサルポスト』という一つの器に収めたかった」と語る。だが、喜瀬社長が意図していたのはそれだけではない。EQUIOS導入の前からEQUIOS Onlineの導入を見据えていたのだ。そして2015年11月にEQUIOS Onlineを導入した。

まず、制作を中心とする松山オフィス(愛媛県松山市)をEQUIOS Onlineでつなぎ、デジタル検版機能を活用し、検版時間やミスを削減した。田﨑取締役は「再校、再再校と進むうちに、人間は修正したところしか見なくなってしまう。目視検版では、ヒューマンエラーで他の箇所にエラーが起こっても気が付かないことが多々ある。デジタル検版ならば、それを簡単に見つけることができる」とその効果を語る。
喜瀬社長も「ミスが一つでも出ればお客さまの信頼はゼロになる。直接生産現場とオンラインでつながれば、ミスロスを軽減でき、効率化も図れる。最初は大変だろうが、慣れてしまえば、お客さまにとっても『こんなに楽なことはない』と思っていただけるはずだ」と強調する。

EQUIOS Onlineが早くも課題解決に貢献

同社のクライアントに大手清掃用品販売会社がある。その業務用商品カタログは、全国の営業所が販促のために使用するものだが、全国に15社あるフランチャイズごとに取り扱う製品とサービスが違う。そのため、内容もそれぞれ違っているが、制作は15社分を同時進行で行う。
例えば、カタログの校正では、クライアント側の本部担当者が、各社から送られた指定や修正を取りまとめてメールや電話で同社に伝え、それを受けて修正したカタログのPDFデータを同社から送信。本部で確認した後、各社へ送信し、担当者が確認する、という流れを2カ月の間に4、5回行っていた。そのため、本部担当者がカタログの制作に拘束されるだけでなく、各担当者にも負担となっていた。

また、同社内でも15社の制作スケジュールの管理や細かい作業指示のやりとりなどで起こるエラーも問題となっていた。相談を受けた同社の東京オフィスでは、すぐにEQUIOS Onlineによるオンライン校正を提案した。導入により、クライアント側の各担当者はブラウザー内での赤字入力、修正リストの自動作成が可能になり、データもクライアント側の本部担当者と同社に自動で送信されるので、修正や作業の進捗状況などの情報がすぐに共有されるようになった。また、同社内でも制作と営業の間で情報が共有化され、スムーズな制作進行が可能になるというメリットも生まれた。

現在では、双方の担当者の負担が大幅に軽減、担当者が夜遅くまで残業することもなくなり、従来の3割程度の時間が削減できたという。オンライン校正を導入するに当たり、竹縄上席執行役員は「今までのやり方を変えなければならないので、お客さまには少し抵抗感があったようだ。そこで、メリットを詳しく説明し、納得してご導入いただいた。現在では、『これを続けていきたいですね』と言っていただいた」と語る。提案に当たった松原氏は「お客さまの運用に即したマニュアルを作成した。プレゼンでは、オンライン校正がお客さまの抱える課題に対して、どのようなメリット、効果があるのかを訴求し、導入していただいた」と強調する。

3者でWIN-WIN-WINの関係を

喜瀬社長は「EQUIOS Onlineで構築されたシステムは素晴らしい。導入されたときから、社内には積極的に『使え』と言い続けている。それが、お客さまのためになるからだ。経営的にもEQUIOS Onlineは大きな武器になる。お客さまとつながり、便利だと感じていただければ、値段だけで判断されることはない。印刷だけでなく利便性を含めたトータルなご提案ができれば、値段の競争からも逃れることができる」と語る。竹縄上席執行役員は「現在は、お客さまにも働き方改革、労働時間の短縮といった課題もあり、そういった面からも付加価値を提供できるツールとして提案していきたい」とEQUIOS Onlineによるサービスの向上と拡大に意欲を示す。

田﨑取締役は「ソフトやハードにはさまざまな機能が付いているが、お客さまの要望に沿えなければ意味がなくなってしまう。印刷会社とメーカーでお客さまを巻き込んで効率化やスピードアップを図り、お客さまのためになることを提案していくことが大事だ」と語る。最後に、喜瀬社長はEQUIOS Onlineを認め、育てたいと思うからこそ、「ソフトとハードをパッケージにしてお客さまに持っていくぐらいの気持ちで、メーカーさんにも積極的に協力していただきたい。今後も協力してお客さまの課題を解決していきたい」と締めくくった。

report4-03.png

企業情報

report7-04.png

株式会社ユニバーサルポスト
住所:広島市西区商工センター7丁目5番52号
代表者:代表取締役社長 喜瀬 清
設立:1947年11月
従業員数:グループ合計195人※(2018年3月20日現在)※役員は含まず。
役員数:6人
出典:「印刷新報 2018年4月26日号」
https://www.u-post.co.jp/