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Apple社から10月1日にリリースされた新OS「OS X El Capitan 10.11、10.11.1(以下「OS X 10.11」という)」に搭載のヒラギノフォントの仕様が変更されています。以下にOS X 10.11に搭載のヒラギノフォントと「製品版/従来版フォント(※)」との互換性、使用上の注意点などをご説明いたします。
※製品版/従来版フォント:弊社製品版、MORISAWA PASSPORT製品版、OS X 10.7〜10.10搭載版
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本問題については、現在Apple社とも対応を協議しており、今後の対応策や回避策、OS X 10.11搭載のPro・Stdフォントのより詳しい不具合内容につきましては、準備が整いしだい本ページに順次情報を追記する予定です。(2015.10.2追記)
OS X 10.11搭載のPro・Stdフォントで発生している不具合・非互換内容を追記いたしました。今後の対応策や回避策につきましては、引き続きApple社ほか関係各社と協議を行っており、準備が整いしだい本ページに情報を追記いたします。(2015.10.9追記)
OS X 10.11で発生していた、最も深刻な「異体字テーブルの不具合」が、OS X 10.11.2にて修正されました。OS X 10.11.2搭載のヒラギノフォントの情報ついては「OS X El Capitan(10.11.2)搭載のヒラギノフォントと弊社製品版フォントについて」をご覧ください。(2015.12.11追記)
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<目次>
■1.OS X 10.11に搭載のヒラギノフォントと、製品版/従来版フォントとの互換性について
■2.濁点類の大型化(2015.10.9追記)
■3.異体字テーブルの不具合(2015.12.11更新)Up!
■4.OTC化によるアウトラインデータ共通化の影響について(2015.10.9追記)
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■1.OS X 10.11に搭載のヒラギノフォントと、製品版/従来版フォントとの互換性について
OS X 10.11に搭載されているヒラギノフォントと、製品版/従来版フォントとの互換性、OS X 10.11搭載のヒラギノフォントを使用する上での注意点などを一覧にまとめました。
分類 |
OS X 10.11
搭載フォント名 |
フォントバージョン |
互換性 |
OS X 10.11を使用する上での注意点 |
OS X 10.11 |
製品版/従来版フォント |
ProN
・
StdN |
ヒラギノ明朝 ProN W3 |
Ver.8.21 |
Ver.8.10 |
△ |
OS X 10.11搭載のProN・StdNフォントは、濁点類が大型化されたため、使用時にはご注意ください。 |
ヒラギノ明朝 ProN W6 |
Ver.8.20 |
ヒラギノ角ゴ ProN W3 |
Ver.8.21
※1 |
ヒラギノ角ゴ ProN W6 |
Ver.8.20 |
ヒラギノ角ゴ StdN W8 |
Ver.8.20 |
ヒラギノ丸ゴ ProN W4 |
Ver.8.20 |
Pro
・
Std |
ヒラギノ明朝 Pro W3 |
バージョン
確認不可
※1 |
Ver.7.11 |
× |
OS X 10.11搭載のPro・Stdフォントは、製品版/従来版フォントと比べ深刻な互換性上の不具合があり、文字化けや組み体裁が崩れる場合がありますので、使用しないでください。
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ヒラギノ明朝 Pro W6 |
ヒラギノ角ゴ Pro W3 |
ヒラギノ角ゴ Pro W6 |
ヒラギノ角ゴ Std W8 |
ヒラギノ丸ゴ Pro W4 |
OS X 10.11
固有 |
ヒラギノ角ゴシック W0 |
Ver.8.20 |
- |
- |
製品版/従来版フォントはありませんので、OS X 10.11の環境のみでご使用ください。 |
ヒラギノ角ゴシック W1 |
Ver.8.20 |
ヒラギノ角ゴシック W2 |
Ver.8.20 |
ヒラギノ角ゴシック W3 |
Ver.8.21 |
ヒラギノ角ゴシック W4 |
Ver.8.20 |
ヒラギノ角ゴシック W5 |
Ver.8.20 |
ヒラギノ角ゴシック W6 |
Ver.8.20 |
ヒラギノ角ゴシック W7 |
Ver.8.00 |
ヒラギノ角ゴシック W8 |
Ver.8.20 |
ヒラギノ角ゴシック W9 |
Ver.8.01 |
△:一部互換性がありません。使用する際は、ご注意ください。
×:互換性がないため、使用しないでください。
※1:OS X 10.11上ではバージョンを確認することができません(ヒラギノ角ゴ Pro W6 [Ver.7.11] は除く)。 |
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■3.異体字テーブルの不具合(2015.12.11更新)Up!
「異体字テーブル(GSUBテーブル)の不具合」については、OS X 10.11.2で修正されています。
OS X 10.11搭載のヒラギノフォントを使用される場合は、OS X 10.11.2にアップデートしてください。
<対象フォント>
・Proフォント、Stdフォント
以下は、製品版/従来版フォントで作成したデータ(異体字)をOS X 10.11搭載のPro・Stdフォントで開いた場合に発生する不具合の例です。
※アプリケーションによっては、全く別の文字に置き換わったり文字が表示されない場合があります。また、文字が置き換わることにより、組体裁が大きく崩れる場合があります。
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▼ 別の文字に置き換わる例 ▼
(Adobe InDesign CCの場合)
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製品版/従来版
フォントで作成 |
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OS X 10.11搭載
フォントで開いた場合 |
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■4.OTC化によるアウトラインデータ共通化の影響について(2015.10.9追記)
<対象フォント>
・Proフォント、Stdフォント
製品版/従来版フォントでは、Pro・StdフォントとProN・StdNフォントはそれぞれ独立したフォントファイルとして構成されていますが、OS X 10.11搭載のヒラギノフォントは、フォントファイルサイズの圧縮を目的としてOpenType Collection化(OTC化)が行われ、フォントごとに1つのフォントファイル(ファイルの拡張子は.ttc)にまとめられ、フォントテーブルやアウトラインデータが共通化されています。その結果、アウトラインデータはProN・StdNフォントのものに統一され、Pro・Stdフォントはそちらを参照するよう変更されました(※)。
製品版/従来版のPro・Stdフォントは制作時期が古く、ProN・StdNフォントのアウトラインデータとは一部の文字(Adobe InDesign CC・Illustrator CCの字形パレット「プロポーショナル字形」から入力できる文字)の文字幅にわずかな差異があります。これらの文字を使用していると、文字詰めが変わる場合がありますので、ご注意ください。
※この変更によるJIS2004字形とJIS90字形の使い分けへの影響はありません。
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