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Semiconductor 初心者のための半導体入門

レジスト剥離

■レジスト剥離

これまでに述べた工程が終わったら、用済みとなったレジストの覆いを取り除く。この工程をレジスト剥離という。

レジスト剥離には以下の3 つの装置が使える。

ドライタイプ
1)プラズマアッシャドライタイプ
2)オゾンアッシャ

ウェットタイプ
3)ウェットステーション

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○プラズマアッシャ

プラズマ化したガスとレジストを反応させ、レジストを気化させて取り除く装置。一般には酸素ガスを使う。レジストとは炭素、酸素、水素からできた固体の物質である。これが酸素プラズマと化学反応するとCO2、H2O、O2 になり、すべて気体となって消える。このプラズマアッシングはレジスト剥離の工程として最もポピュラーな方法である。

ちなみに、「アッシング」とは英語で「灰にすること」という意味である。レジストを酸素と結び付けて(=燃やして)始末するのでこういう名前がついた。

なお、実際のレジストには重金属などの不純物も少し含まれるが、これは気化しないので、プラズマアッシングの後にはウェットステーションで洗浄することが好ましい。

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○オゾンアッシャ

これも基本原理はプラズマアッシャと同じ。O3(オゾン)を分解して反応性ガスのO +(酸素ラジカル)というものに変え、このO + とレジストを反応させる。O+ と反応したレジストはCO2、H2O、O2になり、すべて気化して消えてゆく。
ただ、オゾンアッシングは現在マイナーな剥離法である。

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○ウェットステーション

レジスト剥離工程ではウェットステーションを使うこともできる。レジストを溶かすのに最適な薬液の槽を搭載したウェットステーションを使えばよい。

レジスト剥離の工程でウェットステーションを使うメリットは、生産性が高いこと、およびレジストに含まれる微量の重金属なども取り除けることである。一方デメリットは、レジストを溶かす薬液がレジスト以外の部分に余計な悪影響を与える可能性があることである。この理由から現実の工場では、微細な半導体回路の工程にプラズマアッシャを使い、比較的ラフな半導体回路の工程にはウェットステーションが使われる傾向にある。

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