Doc. No.: NR171023

株式会社SCREENホールディングスはこのたび、10月20日からチャム彫刻博物館(ベトナム・ダナン市)で開催される「APECサミット開催記念展『鳥羽美花―ベトナム・ミクロコスモスの世界』」に展示される、染色画家・鳥羽美花氏の作品のレプリカ制作に協力しました。

『舟出』(襖絵)のレプリカ
多くの人でにぎわう会場の様子

鳥羽美花氏は、日本の伝統的な染色技法「型染め」によって、布に壮大な風景を染め上げて描く染色画家です。日本で千年以上の歴史を有し、型彫り、糊置き、水洗いなど完成までに多くの工程を必要とする型染めを、絵画制作において駆使することにより、独特の世界観を表現されています。

そして今回、当社は高い画像処理技術を保有する企業との評価を頂き、数ある作品の中から、京都・建仁寺の小書院の襖絵として奉納された同氏の作品『凪』『舟出』と、パレスホテル東京のロビーに展示されている『晨―瀧桜より』の3作品のレプリカを制作しました。

今回の制作に使用したワイドフォーマットUVインクジェットプリントシステム「Truepress Jet W3200UVⅡ」は、さまざまな基材に対して高品質かつ高速に印刷できるデジタル印刷機です。精緻(せいち)で美しい印刷再現の他、耐候、耐水に優れた実用性、インクをUV(紫外線)で硬化させることで有機溶剤の使用を排除した環境性能を有しています。この最新のインクジェット技術により、オリジナル作品とは異なる基材を使用して鳥羽氏の世界観を表現しています。

なお、これらの展示品は、2017年10月20日(金)から11月12日(日)までの開催期間中、会場内に常設されます。

■ 鳥羽 美花氏のコメント
想像以上の仕上がりに、SCREENの技術力の高さを感じました。寺院やホテルの空間を演出するために納めた作品は持ち出して展示することが難しいため、レプリカの制作をお願いしました。SCREENに協力していただけたことに大変感謝しています。単なる複製品ではない、日本の高い技術力によって制作された風合いのある作品として、さまざまな国の方にレプリカを観ていただきたいと思います。

鳥羽 美花(とば みか)氏のプロフィル
染色画家。京都市立芸術大学大学院で染織工芸を専攻。日本の伝統的な「型染め」の研究と作品制作に励む。在学中、日展初入選。型染めを駆使し、その染色技法により独特の絵画世界を創出。2002年の「京都市芸術新人賞」をはじめ、受賞歴多数。1994年に初めてベトナムを訪れたことを契機に、それまでの装飾的な作風を絵画的で写実的なものへと一変させる。毎年ベトナム各地を訪ねながら、一貫してベトナムの風景をテーマとした作品を発表している。2005年、ベトナム政府から文化功労賞を授与された。
http://www.toba-mika.net/

本件についてのお問い合わせ先

株式会社SCREENホールディングス
秘書室 Tel: 075-414-7131 Fax: 075-431-6500 URL: www.screen.co.jp

掲載されている情報は発表時のものです。最新情報と異なる場合がありますのでご了承ください。