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2011年05月20日 | InDesign CS5.5サポート情報

<2011年10月22日追記>
InDesign CS5.5 7.5.2 (Mac版)(Win版)において、この問題は根本修正されました。
2011年10月21日 | InDesign CS5.5サポート情報(5) - 不具合修正されました!」を参照してください。
サポートに関する詳細は
2011年06月23日|InDesign CS5.5サポート情報(4) - 出力サポート開始」を参照してください。

<2011年6月23日追記>
この問題の回避策が公開されたので、InDesign CS5.5からの出力のサポートをはじめました。
詳細は記事「
2011年06月23日|InDesign CS5.5サポート情報(4) - 出力サポート開始」を参照してください。

InDesign_CS55_boxshot_3in.pngInDesign CS5.5に重要な不具合が発見されたため、問題の解決/回避が明確になるまで、InDesign CS5.5からTrueflowへの出力サポートの開始を延期致します。
続報ありましたら追ってこのサイトでご案内致します。

本日、2011年5月20日(金)、Adobe Creative Suite 5.5が発売されました。Adobe CS5.5に含まれるIllustrator CS5には出力に関係する変更はありませんが、InDesign CS5.5には、出力に関係する変更がありますので、そのサポートについてお伝えします。

■お知らせ
以下の「■重要な留意事項」の問題ついて、印刷事故の原因になる可能性が高いと考えられることから、この問題の根本的な修正か、あるいは技術的裏付けに基づく有効な回避策が明確になるまで、Trueflowでのサポート開始を延期致します。
当社はAdobeと協力して問題解決向けた対策を進めており、再現条件や回避策の一層の精度向上を図ると共に、根本修正についても要請しており協調して検証を進めていきます。
この件に関して、Adobeからも
TechNoteが公開されています。
しかし、今のところ技術的に完全にはクリアになっておらず、以下の情報は確認中の暫定的なもので、今後変更される可能性があります。


[Adobe] TechNote: 裁ち落とし線に接するテキストフレームが書き出したPDFでページ内に移動する(InDesign CS5.5)

以前の記事で説明した、PDF/X-4書き出し設定の変更については、以下のAdobe TechNoteもご参照下さい。

[Adobe] TechNote: PDF/X-4:2010について(InDesign CS5.5)

■重要な留意事項 InDesign CS5.5 7.5.2 (Mac版)(Win版)において、この問題は根本修正されています)
InDesign CS5.5において、InDesign上のマスターページ上では仕上がりサイズ、塗り足しサイズの外に書かれた文字が、PDF書き出しすると仕上がりサイズの中に現れるという問題が見つかりました。
これは、PDFをAcrobatで表示した時点で確認されるので、Trueflowの問題ではありませんが、この様な場所に(読まれたくない?)メモを書かれることがあり、それが仕上がりの中に現れるので印刷事故の原因になります。
想定される再現条件>
・当社でのテストではInDesign CS5でこの問題は発生していません。
・PDF/X-4だけでなく、PDF/X-1aへのなどでも再現します。
・塗り足しがある場合に再現し、トンボの有無には無関係の様です。
・条件を満たした場合の再現性は100%ではありませんが、稀といえるほど少なくない模様です。
 内部的に再現していても、移動が遠すぎて見えないだけかも…
problem_id_ac.png<今回再現できているデータについて>
トラブルの再現には不要な設定も含まれていると思われますが、再現テストの手順として参考にして下さい。

・4ページの見開きドキュメント(左綴じ)を作成します。
・マスターページの左右両方にテキストボックスを配置します。
・テキストボックスを作成し、テキストフレーム設定のフレーム内マージンの「下」に3mmを設定します。他は0mmです。
・テキストボックスにテキストを記入します。インデント15mmで、左側は左揃えの左インデントで、右側は右揃えの右インデントです。
・さらに [テキストの編集]の[配置]を左ページは「下/左」に設定
・このテキストボックスを赤線で表示されている塗り足しエリアの上部の端に吸着して配置。
・PDF書き出しプリセットは標準でインストールされている[PDF/X-4:2008(日本)]あるいは、当社のプリセットでも構いません。
・ [トンボと裁ち落とし]タブの[裁ち落としと印刷可能領域]の[裁ち落とし]の全てを3mmに設定して下さい。当社のプリセットではデフォルトで3mmに設定されています。
・出力されたPDFの全ページを検査してください。


以前の記事で「多くの運用実績のあるPDF/X-4:2008がCS5.5で使えなくなるのは残念です。」と書きました。多くの運用実績を重視し、PDF/X-4:2008の書き出しをそのままの状態で残しておけば、これは大きな問題ではなかったはずです。
電子書籍も重要かも知れませんが、この様な基本的な変更を印刷向けに加えるのであれば、その部分のQAはもっと慎重にすべきです。

■PDF/X-4の書き出しオプションの変更について
InDesign CS5.5ではPDF/X-4の書き出しの「標準」のPDF/X-4の設定を、PDF/X-4:2008(PDF1.4ベース)からPDF/X-4:2010(PDF1.6ベース)に変更しています。この変更により、従来のPDF書き出しプリセットファイル「Trueflow PDFX4 1.3J.joboptions」はAdobeによれば、勝手に解釈を変えるので、使おうと思えば使えるらしいけど、どう変わるかユーザーは気づかないので、厳密には対応できなくなります。
今回より、新たにCS5.5に対応した「Trueflow PDFX4 1.4J.joboptions」を作成しています。こちらはCS5以前では対応できません。このjoboptionsが含まれた、新しいTrueflow印刷ユーティリティ2.6は、上記の問題がクリアになりサポート開始するときに公開致します。
table.png
つまり「Adobe Creative Suite 5.5」パッケージに含まれるInDesign CS5.5とIllustrator CS5では、PDF/X-4を作成するための設定ファイルを使い分ける必要があります。
ISO 15930-7であるPDF/X-4は、規格の最初からPDF1.6以下がベースバージョンで、透明だけでなく、レイヤーを活かせる事ができるの事も当初からの特徴とされていました。

■AcrobatによるPDF/X-4のプリフライトについて
InDesign CS5.5で出力したPDF/X-4は、Acrobat 9のプリフライト「PDF/X-4への準拠を確認」でエラーになります。
Acrobat X(10)とAcrobat 8では同じプリフライトでもOKとなります。
また、TrueflowのPolishedInputでのプリフライトでもNGで、レイヤーの記述に何らかの違いがある様ですが、処理を行う上での問題は見つかっていません。

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